馬具 騎手及び騎手の装備 パドックでよく使われる言葉
【鞍】(くら)
【鐙】(あぶみ)
【腹帯】(はらおび)
【馬銜】(はみ)
【手綱】(たづな)
【頭絡】(とうらく)
【メンコ】
【ブリンカー】
【シャドーロール】
【蹄鉄】(ていてつ)
【裂蹄バンド】
【バンテージ】
【ブーツ】
【ゼッケン】
【しっぽのリボン】
【耳捻】(みみねじ)
【鼻捻】(はなねじ)
【騎手】(きしゅ)
【見習騎手】(みならいきしゅ)
【負担重量】
【鉛】(なまり)
【勝負服】(しょうぶふく)
【ヘルメット、帽色】(ぼうしょく)
【鞭】(むち)
【ゴーグル】


【歩様】(ほよう)
【馬体のはり】【トモのはり】
【毛づや】
【銭型模様】
【チャカつく】
【幼いところを見せる】
【物見をする】
【気合が入っている】
【踏み込みが良い】
【入れ込み】
【太め】
【馬っけ】
【フケ】
レースの条件
【出走可能なレースのクラス】
 (収得賞金により区分)

【収得賞金】
【降級戦】
【勝って同条件の馬】
【クラスを上がりたくない馬】
【負担重量】による区分
【出走資格による区分】
競馬場(コース)
その他 【芝コース】
【ダートコース】
【各競馬場コース特徴】
【仮柵】
【上がり】
【テン】
【かかる】
【ささる】
【ソラを使う】
【テン乗り】
馬具編
【鞍】(くら)
馬の上に人を載せる為の道具。負担重量はこの鞍も含めた重量。
以下の様にレースと言う意味でも使用します。
 勝鞍(かちくら):勝ったレース
 適鞍(てきくら):その馬に最適な条件のレース
【鐙】(あぶみ)
鞍についている馬具で、騎手が足をかける為のもの。
【腹帯】(はらおび)
競走馬の腹にまわして鞍がずれるのを防ぐ器具のこと。
安全の為に腹帯の上からもう1本帯を巻くが、これを上腹(うわばら)という。
→馬体が重目の場合はこの腹帯が食い込んでいる。
【馬銜】(はみ)
馬の口にくわえさせる棒状のものです。手綱とつながっていて、騎手の指示はハミを通じて馬に伝えられます。
 ハミ受けのいい馬:騎手の指示がうまく伝わる馬のこと。
 ハミをとる     :馬が走る気になってハミをかむこと。
【手綱】(たづな)
ハミとつながっており、騎手の馬への指示は手綱により伝えられます。
【頭絡】(とうらく)
競走馬の頭部に取り付けられ、ハミを固定するもの。
【メンコ】
馬の頭にかぶせるマスクのことで通常耳覆いが付いている。音に敏感な馬につけることにより音が聞こえないようにするもの。
→パドックで見た時にの頭絡の上に装着していればレースではメンコを取り外す
 ことがわかる。
【ブリンカー】
遮眼革(しゃがんかく)ともいう。
馬の目の後ろに覆いをつけて前方しか見えないようにする道具です。他馬を気にしたりする馬の視界を遮ることを目的に使用します。
→競馬新聞等では「B」という記号で表示されています。
【シャドーロール
レース中に自分の脚もとが気になったりするのを防ぐため、これを鼻の上に着けて脚もとが見えないようにするもの。 羊の毛でつくられているらしい。
【蹄鉄】(ていてつ)
馬の蹄(ひづめ)につけて蹄を保護するもので、馬の靴です。
→蹄は人間の爪と同じで伸びるので装蹄士(そうていし)という職人が削り
 (削蹄という)そこに蹄鉄を取り付けます。
→レースに出走するときの蹄鉄は勝負鉄と呼ばれアルミニウム製で、通常つけている
 蹄鉄よりも軽いものを使用します。
【裂蹄バンド】
蹄が割れた(裂蹄(れってい))馬、あるいは蹄の弱い馬の蹄に取付け蹄を保護する絆創膏。
→蹄に裂蹄をおこしている馬はレースで実力を発揮できないこともある。
【バンテージ】
バンジツや肢巻(しまき)ともいう。
馬の脚を保護するために巻き付けられたサポーターのこと。実際のレースでは取り外される。
【ブーツ】
馬の脚を保護するためにはいているもの。実際のレースでは付けたまま出走する。
【ゼッケン】
競走によりいろいろな色の生地、馬番が記入されています。(平地競争の場合)   
. 生地、馬番の色
一般レース 白地に黒文字
特別レース 黒地に白文字
GVレース 深緑色地に白文字
GUレース 赤褐色地に白文字
GTレース 紫紺地に白文字
皐月賞、菊花賞、桜花賞
優駿牝馬(オークス)
紺地に黄色文字
東京優駿(ダービー) 金刺繍された白地に黒文字
【しっぽのリボン】
馬のしっぽのリボンはその馬に蹴り癖があることを示す。
【耳捻】(みみねじ)
競走馬の耳をねじるようにして刺激を与え、精神を安定させる馬具。
【鼻捻】(はなねじ)
ゲート入りがに悪い競走馬にたいして用いられ、鼻にある急所を押さえて反抗できなくする馬具。
馬具編
【騎手】(きしゅ)
騎手 乗り役、ジョッキー、鞍上、屋根ともいう。騎手は以下に説明する色々な装備をつけてレースにのぞむこととなります。
見習騎手(みならいきしゅ)
減量騎手ともいう。
免許の通算取得期間が3年未満であって、勝利数が100回以下の騎手。見習騎手は勝利数が20回以下は3`減▲、21回以上30回以下は2`減△、31回以上は1`減☆の負担重量でレースに出走できる。
【負担重量】
斤量ともいう。騎手の体重・騎手の着る服装や馬具(鞍など)の重さを含めたもの。
調整のため鉛を装着する。ただし、ゴーグル、鞭の重量は含めない。
【鉛】(なまり)
負担重量を調整するためのもの。一般的には1個0.2グラム。
→騎手の勝負服のポケットに入れるが、あまり多いと騎乗の妨げになる為、鞍に取り付けることもする。
【勝負服】(しょうぶふく)
騎手がレースに騎乗するときに着る服。馬主がそれぞれ自分の色、柄の服色を登録しており、騎手は馬主に合わせて着替えてレースに出場。
勝負服の色は、赤、桃、黄、緑、青、水、紫、薄紫、茶、えび茶、ねずみ、黒、白の13色。
【ヘルメット、帽色】(ぼうしょく)
1枠:白、2枠:黒、3枠:赤、4枠:青、5枠:黄、6枠:緑、7枠:橙、8枠:桃
同枠に同じ馬主の馬がはいった場合は勝負服が同じで区別できないため外側の騎手は染分け帽(1枠は白と水色、他は枠の色と白の四つ割り染分け)をかぶる。
鞭】(むち)
ステッキともいう。通常、馬の肩や尻を叩いたりして馬を速く走らせる。見せるだけでも効果がある。→見せムチという
【ゴーグル】
騎手がレースで着用するメガネで風雨・砂・泥などを防ぐもの。雨の日や不良馬場で砂や泥が多い日は土砂がついて1枚では役に立たず、何枚か重ねて着用し、レース中に次々と外しながら乗っている騎手もいる。
馬具編
歩様】(ほよう)
文字どおり歩く様子です。歩様がスムーズ、歩様がぎこちないというふうに使われます。
【馬体のはり】【トモのはり】
馬のからだは前足と後足の付け根あたりを境界として、前駆、中駆、後駆、と呼ばれるが、この後駆の部分をトモと言う。したがって「ともの張りが良い」とは馬の後足〜尻部のあたりの筋肉が良い状態であるとういう意味。
毛づや】
馬の調子が良いと毛づやがよくなります。でも毛づやが悪いからと言って調子が悪いとは限らないようです。冬場は冬毛がはえてきて見栄えが悪くなります。
ここで注意することは毛づやは馬の調子を表しているということです。馬の能力を表しているわけではないのです。良く言われる「この馬なりに調子はいい」という状態です。
銭型模様】
絶好調になると毛づやが良いのに加えて腹のあたりにまだらの斑点ができるそうです。
チャカつく】
小さく飛び跳ねた歩き方で落ち着きのない状態。
幼いところを見せる】
馬を引いている厩務員にじゃれている場合。これからレースなんだと馬が充分認識していない状態。
物見をする】
馬がキョロキョロして落ち着かない状態。
【気合が入っている】
気合を判断する点としては以下の様なものがあります。
 つる首:首を曲げ気合の入った状態
 目つき:馬の目つきです
私自身の判断材料は、パドックの回り方でコーナー部の外側を歩いているか、前のとの間に間隔が開いていないかで判断してます。気合が入っていれば歩くのも速くなるだろうし、前のうまに追いついてしまうためコーナー部では外側を必然的に歩くことになるからです。
踏み込みが良い】
馬の歩いている姿を横から見ると前足と後足が公差しているように見える場合がある。このように見える場合を踏み込みが良いと判断できる。
【入れ込み】
入れ込みと気合の区別は難しいが馬が興奮している状態。入れ込みが激しいとレース前に疲れて勝負にならない。しかし、短距離戦の場合は多少入れ込みがあった方が良い場合もある。
太め】
人間と同じように腹が出ているかどうか。腹帯の食い込み具合で判断する。
馬体重が増えたから太目とは限りません。前走馬体重が減りすぎていた可能性もあります。3歳馬なんかは夏の休養後ぐっと馬体重が増えている場合があります。馬が成長するからです。しかし馬体重の増加のうちどれくらいが成長分なのか判断するのが予想のカギになります。
ボロ】
うんこです。ボロしたからといって悪くはないと思います。人間だって緊張すればトイレへ生きたくなります。
馬っけ】
発情期になるとパドックで前を牝馬が歩いていると後ろの牡馬は興奮してしまうことがあります。やはりこれは良くないようです。男性ならわかりますよね。
【フケ】
生理です。これも良くないようです。馬の場合の周期は2ヶ月だそうです。競走馬の場合はレースに合わせてフケ抑制剤を使っているそうです。
馬具編
出走可能なレースのクラス】収得賞金により区分
収得賞金により下表のように出走クラス分けされます。
                   
(表)2歳馬がデビューするまでの1〜6月
クラス表記 出走可能な収得賞金
4歳 5歳以上
3歳 新馬、未勝利
500万円以下
4歳以上 500万円以下 500万円以下 1000万円以下
1000万円以下 501万円〜1000万円 1001万円〜2000万円
1600万円以下 1001万円〜1600万円 2001万円〜3200万円
オープン 1600万円超える 3200万円超える
3歳、4歳の混合レースも一部あります。

(表)2歳馬デビュー後の7〜12月
クラス表記 出走可能な収得賞金
3歳 4歳以上
2歳 新馬、未勝利
500万円以下
3歳以上 500万円以下 500万円以下 1000万円以下
1000万円以下 501万円〜1000万円 1001万円〜2000万円
1600万円以下 1001万円〜1600万円 2001万円〜3200万円
オープン 1600万円超 3200万円超

その他、グレード競走としてGT、GU、GVがあります。
収得賞金】
収得賞金はそのレースの賞金ではなく、1着の本賞金を以下の基準で加算さした金額です。グレードレースは2着の本賞金も加算されます。
加 算 額
1着本賞金 一般競走 特別競走 地方および外国の競馬の競走
1500万円以上 その半額 その半額 その半額
1200万円以上
1500万円未満
その半額 一律600万円 その半額
1000万円以上
1200万円未満
一律600万円 一律400万円 一律400万円
400万円以上
1000万円未満
一律400万円 一律400万円 一律400万円
400万円未満 そのままの金額 そのままの金額 そのままの金額
加 算 額
2着本賞金 GT、GU、GV
480万円以上 その半額
160万円以上
480万円未満
一律160万円
160万円未満 そのままの金額
降級戦】
レースのクラス分けの仕組みにより、4歳馬で1000万以下の条件で出走していた馬は7月になると3歳以上500万以下の条件で出走できることになる。この馬は過去にこの条件で勝利した実力があるわけで注意が必要。
勝って同条件の馬】
例えば1〜6月の時期に収得賞金400万円の5歳馬は4歳以上500万以下の条件に出走できる。このレースで勝利して収得賞金400万を得たとすると収得賞金800万円になる。しかし5歳場であるため再度500万以下の条件のレースに出走できる。子の様な勝っても同条件でレースに出走できる馬は次走も注意が必要である。
クラスを上がりたくない馬】
1着になると収得賞金が加算されるためクラスが上がってしまう。クラスが上がってしまうと上位入賞もできないのでもらえる賞金の額も少なくなってしまう。ならば下のクラスで上位入賞して多くの賞金をもらった方が良い。競馬に八百長はないはずだが、こんな馬の気持ちは良くわかる。
負担重量】による区分
<定量>
 GTレースのほとんどは定量で実施される。全ての競走馬が同じ負担重量なわけではなく牡馬、牝馬別に定められている。普通牝馬が2Kg少ない。

<馬齢>
 定量の条件プラス年齢条件で重量が決定される。競馬施行規定の56条に下表のように定められている。
. 2歳 3歳 4歳 5歳 6歳
以上
〜10月 11、12月 1〜5月 6〜12月 1〜8月 9〜12月
牡馬
騙馬
53 54 55 56 57 56
53 54 55 54

<別定>
 馬齢、牡牝、収得賞金、勝利数、特定レースの勝利などによって算出されます。

<ハンデ戦>
【出走資格による区分】
【馬齢限定戦】【牝馬限定戦】【父内国産馬限定戦】【抽選馬・市場取引馬限定戦】
【九州産馬限定戦】などがある。
あまり聞かないが【牡牝馬限定戦】【牡騙馬限定戦】【外国産馬混合戦】というのもある
馬具編
【芝コース】
ターフともいう。
芝の草丈は競馬場、時期にもよるが約10cm程度もある。
【ダートコース】
砂の厚さは約8cm程度。
各競馬場コース特徴】
最後の直線が長く差し馬有利、小回りコースで最後の直線が短く逃げ、先行馬有利等競馬場により色々な特徴があります。ここでは全てのコースについての説明はできませんの。お気に入りのサイトでコース特徴を説明しているサイトを紹介しています。
変わったものとしてはダートコースなのにスタート地点は芝(阪神1400ダ京都1400ダ)、京都1400・1600m芝なんかは内回りと外回りがあります。
仮柵】
移動柵ともいう。
開催中の馬場の保護、特に大きなレースの前に内側数mを保護する。仮柵が取り外された後は内側の馬場が良好で逃げ、先行馬が有利になる場合がある。
これと同様の考え方で、仮柵の取り外される前の週は多くの馬が走る内側の馬場が荒れ外側をまわる指し馬が有利になる場合もある。予想の際の大きなポイントです。
馬具編
上がり】
レースの終盤のととです。「上がり3F」といえばレース最後の600mという意味。
テン】
レースの最初のことです。「テンが速い」といえばレースの前半(最初)が速いという意味
かかる】
「ひっかかる」ともいいます。レースで馬がどんどん前に行こうとスピードを上げてしまうことです。
ささる】
レース中に馬が内側に斜行することです。普通「内にさる」という。
【ソラを使う】
レース中に馬が集中力を欠き走る気をなくすこと。
テン乗り】
騎手が乗り替わってその馬に初めて騎乗すること。

色々なサイトで競馬用語辞典があります。しかしそれらは、あいうえお順で並んでいるのがほとんどで、それはそれでわからない言葉を調べるのに十分役に立つものです。
ここでは競馬の用語(特に予想の際必要な用語)を系統立ててまとめてみました。
一部に私自身の考えもおりまぜています。