----d20110625古文書東浦.mem----
東浦町の古文書年度前半の部が、今開催中である。
5回中3回まで終了。内容が、此処まで3回と今後2回は違うみたい。で、3回分まとめる。
これは、「道中覚え」で三山巡礼だ。紙として、10枚程の資料。横15cm X 縦10cm程度。
現代地図で地名を探しながら進行。距離、地名が並び、「休み」「泊」が加わる。
川渡り、分岐等、時に、説明が少し入る。
川渡りも船で渡れば、金がいる。名物が有れば食うから、金がいる。
文は単純になる。ひらがなも多い。古文書教材として良い。
不完全乍、少しまとめた。以下
--------d20110624古文書東浦-memo----

戸田万助家文書
(道中覚え)(表紙欠け)
文化四年 (1807)
--P1---
六月二十一日 門出 /
白山様 二十六日二十七日
立山様 七月三日四日 /
富士山様 同十六日十七日
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四り/一 熱田 // 二り/一 名古屋 泊り (6/22)
三り/一 こまき 休み // 三り/一 犬山 泊り (6/23)
--P2---
二り/一 かつ山 休 (勝山)
とりつき二 川舟渡 舟ちん/ 壱人前拾弐三文つつ
先達ハ 取不申
二り八丁/一 せき 休 (関)// 二り/一 かうつち
一リ/一 たちはな // 取つきに川舟ちん拾弐三文ツツ// 先達ハ取不申
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壱り /一 洲原
是より壱リ程行ば下モ四川/ 舟渡りハ同断 此間根村 泊 (6/24)
一 かりや須 (刈安)
壱り /一 梅ヶ原/ 是より二り程行 大ちやし大師/ の瀧
三リ/一 郡上八まん (郡上八幡) 休/ 是よりくい物なし
--P3---
二り/一 かへ ざいご// 此間中沢村に泊り (6/25)
一り/ 一 白鳥// 此間十丁??ハ川ヶ在
壱リ半/ 一長瀧中宮// 是より山坂なん所此間前谷/ 休
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三り/ 一 石と白 泊り (石徹白) (6/26)// 熱田より此所迄/ 三十六り八丁
三り/一 こくう蔵
三り/一 別山室(むろ) 泊り (6/27)// 月あれにて / 三日逗留
此所室二て 役銭出申候 先達ハゆり (ゆり=許り)// 申候 此間にあま池
三リ/一御前 室// 室よりこの池へ壱リ
--P4---
十八丁/一 御ないじ (大汝峰)//六リ/一 一ノ瀬 泊り
四り半/ 一 牛首 //壱り半/一 島村 休み
三り/一 女原 //壱リ/一 木なめり//此所 番所有越州加州境 (越州=越前)
一り/一 さら (佐良) //壱リ/一 よしの 泊り
---p5---
三リ /一 つるぎ (鶴来)
四り/一 金沢 入口二大乗寺伽羅ん有 / 休み// ここ二て手形取申事
四り/一 つばた (津幡) 泊り //壱リ/一 竹の橋
是より壱リ程行ハくりから不動 /各物餅有
三リ/一 ゆすりぎ (す=春)//町はずれに小橋有それより舟に乗て/より壱艘四百文位
四リ/一 高岡//??二瑞龍寺伽羅ん町中二わかれ路有 (わかれ=王加連)
二り半/一 小杉 //三リ半/一 富山 泊り
是より路あしくくい物なし二り程/行て川有
---P6--
四り/一 岩峅 (峅=くら) 休//三リ/一 あしくら (あし=芦) 泊り
此所迄一ノせより五十六り
六り/一 上ミ市 (かみいち)//二り/一 なめり川 (滑川) 泊り// 此間川有
二リ/一 おうず (魚津)/此間二川有
二り/一 三日市//此間九ろべへ川水出二ハ橋へ廻りて吉
廻り路浦山へ二りふなミへ壱リ半//とまり二り二十九丁 (ま=満)
二り半/一 にふぜん (入善)/ 此間小川有
二り半/一 とまリ (と満り) 泊り
此間境といふ所にて手形差上申候心?江番所//あり越中越後の境
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二り/一 市ぶり (市振)//此所にも御番所有但親志ら須子志ら須
二り/一 となミ (外波)
壱り半 入口二小川有
一 をふみ (青海)// 此間姫川 舟渡し水出二ハ壱人二/付四五程取
二り/一 いとい川 (糸魚井)//壱り/一 かしわさき
二り/一 のふ (能生) 泊り
三り半/一 なだち (名立) //此間坂有峠茶屋有
二り/一 有高?川
---P8------
壱リ/一 長浜//壱り半/一 五知 茶屋有 休み
半道/一 中屋しき 茶屋有//壱り半/一 高田//二り半/一 あらい
二り/一 二本木 泊り//壱り半/一 せき山//壱り/一 ふたまた
---P9------
壱リ/一 たぎり//壱リ/一 せき川/ 此間番所を越後信州境
壱リ/一 野ぢり 休み//六リ/一 戸かくし 泊り
四り/一 善光寺 休み//此間さい川//舟とまり之節ハ こいちの渡しを超/ 小松原泊り
壱り/一 たんは島//壱リ/一 北原//一リ/一 志の祢(ね)
----P10------
壱り/一 や志ろ//三リ/一 さか木//三リ/一 うへ田//壱り/一 大屋
是よりくぼ道右エ入川越 此間長瀧/ にて泊り
三り/一 長くぼ//二り/一 わだ
此間わだ峠 茶屋有 上り 茶屋// 上下 茶屋// 下り 茶屋
しなの浅間山見ゆる
五り/一 下ノすは 泊り//壱り半/一 上ノすは //明神大社絵所多し
---P11--------
三リ半/一 かなさわ//三り/一 徒(つ)たき/ 但し 水出にハ原へ廻りてよし
一り半/一 京らいじ (経来石)//此間金(釜)なし川水出二ハこしかたし
壱り半/一 大カ原 泊り//此間川三瀬有水出二ハこしかたし//つね(年)ハ橋有
二り/一 つふらい//二り/一 にら崎 休み// 町の中に穴観音有此間姫川/ 志な川二瀬有
三リ/一 府中// 町はつれ二善光寺御堂在り
壱リ半/一 いさは 泊り
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二り/一 黒駒//少し先二若宮といふ所有宿よし
二り/一 とうの木 休み//此より四十八丁の坂あり
三リ/一 川口//二り/一 吉田 泊り// あしくらより此所迄九十九り
御師 前田摂津守// 三里程月 行ハ こよたけ山路/御山内九リ八丁也
一 村山//二り/一 大ミや 泊り//三り/一 かん原
是より東海道也/此所ふし川水渡ちん十六文
一り/一 ゆい 休み// やい川ひる 沢川在り
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二り十二丁/一 おきつ//此所二ハ御水の明神在 をきツ川//
壱リ二丁 いだら川 そのぶ屋在
一 江ぢり
さよのまつ原せいエん寺在// 但 高山二てふじ山/ ミえる
二り二十九丁/一 府中/ 此間狐ケさき 五丁// せんげんの宮 アリ
壱り半/一 満(ま)りこ 泊り//此間あべ川在 さとうもちアリ
二り九丁/一 おかべ//この間つたのほぞ在 ぢぞう堂アリ// 名物とうだんごアリ
一リ二十七丁/一 藤枝//此間セトアリ
二り/一 島田 休み//此間大井川南かせぜ二ハ水ます也
壱リ/一 かなや//此間きく川アリ/ さよの中山あめのもち在
-----p14----
壱り二十四丁/一 につ坂
此所二 まん宮 くじら山アリ
壱り二十九丁/一 かけ川 泊り// 三リ/是より秋葉山エ/ 三里余 山道也
一 もり町
もり町より ミくらへ二り半//みくらより一のせへ二十五丁
市のせよりこならせへ一り半//こならせよりいぬ?へ一り
半道/一 和田//五十丁/一 秋葉山//五十丁/一 とくら 泊り
半道 此間川在/一 さい川
一り半
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一 石打
二り/一 熊 休//三り/一 す山//二り半/一 大野/ 此間いたしき川アリ
五十丁/一 鳳来寺//十二丁/一 門谷/ 此間つなくり川在
二り/一 新城 泊り//三り半/一 大木/ 此間川アリ
------p16-----
二り/一 ごゆ//十六丁/一 赤坂 休//二り九丁/一 藤川
壱リ半七丁/一 岡崎//此間日本一のはし在 (矢作橋) 大浜 泊り
三リ二十八丁/一 ちりふ//此所右はなるミ/ 左りハ緒川道え
二リ/一 緒川
--P17---
石と白
一 強力壱人 弐朱て 四百文/ きハまりなし
一 泊り 弐百文払
但シこく蔵二て古リ銭壱人前// 弐三文ツツ中ごにとらせ申候
別山
一 百弐拾弐文 山銭印代/ 先達ハのぞき申候
一 百文 木銭/ 米代// 外二十文 室初尾
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一 こり銭壱人二 三文ツツ
御前室
壱人 泊り//一 五十七文 木銭/ 米代
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立山
壱人分つ也
一 六匁払 宿坊//一 三百文 中ご壱人
一 三文ツ々 前橋 / こり代//一 拾弐文ツ々 一ヶ谷
一 八文 薬師岳//一 三十文程 印代//一 百文 藤橋/ 向ヒの人とらせ
一 弐百文 山残//一 八文 ぢごく廻り
〆
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富士山
一 弐百文 宿坊//一 四百文 中ご壱人//一 八拾六文 山紙
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以上だ。作業として面白い。
古文を初め様と言う方は、原文を手に入れ、地図を見ながら挑戦したら。
(不完全な「起こし」も有るで、(上記)、、、笑い)
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作業中、感じるのは、地名不明がある。文化四年(1807)である、大体二百年前。
「奥の細道」から百年後程。俳句好きは大垣目指して行く。唯、古き物好きは、こちらでどうか。
二百年前の地名なら、痕跡は探せば有るか。大字名や字名に。
慎重に古老に聞きながら探せば、街道が分かるかも。(知多四国の巡礼道と同様か、これも二百年)
巡礼宿を発見出来たり、楽しいかも。私も少し逍遥(徘徊?)する。で、メモる。それが、このホーム頁だ。
写真も撮る。自分が此処へ来た証拠の為。
ただ、自分のメモ止まりで、これを読んでも、そこを誰も訪ねない。
それは、其れで良い。歴史を文学と少し離して考えてくれれば。
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追信:古文書参加者の方で、上記の「起こし」に不備が有れば、
是非訂正の連絡願います。
もう少し完成度の高い物にすべきと思います。
----end of d20110625古文書東浦.mem---------
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