haruharu Page

-----no.5273---2011/12/06---
--2011、12月7日朝
日曜日にNHKを見た。「坂の上の雲」だ。
------------以下が、NHKの言い分である。--------

司馬遼太郎氏の代表作ともいえる長編小説「坂の上の雲」が、
完結したのは1972(昭和47)年とのことです。
それ以来、あまたの映画やテレビの映像化の話が
司馬さんのもとに持ち込まれました。
無論、NHKのドラマの先輩たちもその一人でありました。
しかし、司馬さんはこの作品だけは映像化を許さなかった、
というように聞いています。

「坂の上の雲」が世に出てから40年近い歳月が流れました。
そして、今でもこの作品の輝きは変わっていません。
いや、むしろ現代の状況がもっとこの作品を
しっかり読み解くことを要求しているのではないでしょうか。
この40年の時代の流れを見るとCGを始めとする
映像表現の進化は目覚ましいものがあり、
世界は新しい構図の中で動き、
日本もこれからの方向性を模索しています。
司馬さんのこの作品の映像化の封印は、
今こそ解かれるべき時であると私たちは確信します。

栃木県佐野の戦車部隊で敗戦を迎えようとしていた司馬さんは、
避難してくる人々を轢き殺して戦車を進めよという隊長の言を聞き
「国民を守るべき軍隊が国民を轢き殺して行けという。
なぜ日本という国はこんな情けない国になってしまったのだろうか」と想い、
小説を志したそうです。

司馬さんが40歳代の全てを賭けた小説「坂の上の雲」の映像化は私たちにとって長い間の夢でした。
その夢の実現に向けて、遥かな道へ力強く踏み出そうとしています。
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いよいよ第3部「激闘完結」編へ エグゼクティブ・プロデューサー 菅 康弘
第1部「青春編」に続いて第2部「友情編」の放送も好評のうちに終了しました。
第2部では特に、正岡子規の亡くなった第7回の「子規、逝く」、
広瀬武夫が旅順口閉塞戦で命をおとす
第9回の「広瀬、死す」の回に視聴者の皆さんの多くの声が寄せられました。
「何度見ても素晴らしいの一言です。
子規役の香川照之さんの役作りの執念に感服」
「きっと何度も放送されて、いずれは老いも若きも一度は
見たことがある国民的ドラマになると思う」等、
このスペシャルドラマ「坂の上の雲」に
寄せる視聴者の皆様の熱い思いをいただきました。

今年は第3部の「激闘完結編」です。
「二〇三高地」や「日本海海戦」のシーンなど、
スペシャルドラマ「坂の上の雲」はいよいよクライマックスを迎えます。
第3部の放送前には第1部・第2部の再放送も考えています。
何度見ていただいても楽しめるドラマを目指して制作した
スペシャルドラマ「坂の上の雲」、第3部は今年12月放送の予定ですが、
視聴者の皆様のご期待を裏切らないような
作品になるよう制作をすすめております。
是非ともご覧ください。
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以上が、NHKの言い分だ。
「司馬さんはこの作品だけは映像化を許さなかった」としりながら、
・・・
「今こそ解かれるべき時」と書く。
其の言い訳は、
@「映像表現の進化」
A「世界は新しい構図の中で動き、日本もこれからの方向性を模索」
と云う。
@は、何の理由にもならない。こじつけで、あり、NHKの傲慢である。
どんなに、「表現」が進歩しても、「心」まで表現出来ない。
問題はAだ。

頁の画像を見て。
一番上が、総合の、一部、二部、三部通してのタイトルの画像だ。
つまり、「坂の上の雲」を見つめている。
松山城である。残念ながら、まだ行ってない。

次の連続四枚が今回である。
乃木が「日露戦争」、そのものである。
日露戦争、天皇崩御、乃木殉死、これこそ「雲」である。
で、明治が終わる。「坂を上り」着いた。そこでどうする。
此処からは、大正、昭和と、坂の上で「ウロウロ」しているのが、見える。
日露戦争に限らず、戦争は、「消耗戦」である。
消耗し合い、残った部分が多い方が勝。
日本は勝ったか?、消耗し殆ど残らない状態で、「勝った」事にした。
何も残らず、気分(勝った)だけのこして、昭和二〇年迄来た。

今回の三部をどう見る。子規はいない。漱石がいる。女達がいる。市民がいる。将と兵がいる。
貴方はどこを見る。「乃木」が、やはり中心である。

さて、司馬が「映像」否定を考える。考えた上で、見てくれ。次回は「二〇三高地」らしい。前回も有った。
1,000人単位の死者が有り、その家族はどうしている。そこを今回は観たい。NHKさんへ。

A「世界は新しい構図の中で動き、日本もこれからの方向性を模索」を思考する。
NHKはこれを三年に分けた。そうだろう。一時の感傷で、終われば、司馬は怒る。
三年に分けた」は、「今」は、三年以上に長い。
只、今は「3.11」で、前後大きく、分かれる事に成る。それは、NHKの責任では無い。
「これからの方向性」と云う。是を考える。
昭和二〇年から、やはり「坂」を感じる。昭和二〇年から「坂の上の雲」を見ていた。
別の言葉をさがすと「終身雇用、年功序列」なり、「経済成長」なり、適当なのが思いつかない。
「坂の上」を思い知らせたのが、「3.11」だ。
「日露戦争」と「3.11」は、単純に比較出来ないが、個々人で、比較して欲しい。
突拍子も無い比較で批判があろうが、「乃木」と「菅」だ。乃木は、政府で無い。菅は軍人で無い。 菅が3.11を起こした訳では無いから比較出来ない。個人では出来ない。だが、時代として比較したくなる。
・・・
NHK「坂の上の雲」が、完結したら、又、頁を作ろうと、思う。 それより、これが「司馬」を読むきっかけになって欲しい。本で読めば、もう少し「考える」。
司馬を読め。
NHKだけではだめヨ。
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今回はブログパーツ成る物の利用許可がある、ので、いかに貼り付けた。
是は、別頁で出てくる。時々使って見てネ。

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