--no.12590--2013年09月13日(金曜、14時18分)-------

十二日午後は古文書亀崎。
まあ1頁半しか予習できない、それに写真も作った。
時間的なことでは無く、読めないから、これ以上は無駄とも思えた。
ひらがな読みも少し慣れてきたが、
この日のメインは貸本屋。あっても上思議では無い。
本屋と言うものが、この頃は無い。
本は1冊を写すか、版を起こすものだ。
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この本の存在意義を何時も考える。
この、草津へ来た・・まろうど・・は今更読むことは少ない。
では読んできたのだ。すると江戸、その他の貸本屋へ配る本となる。
草津の貸本屋が、この本を作らせる必要が有るかどうかだ。
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内容は会話体だと言う。
その中に、ここの貸本屋が出て来る。
じっくりと此処の温泉の由来でも読みたいとまろうどが言う。
では、ここの貸本屋も数冊持っていてもいいほんだ。
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また、この本の作者が、参考資料を探した部分と考えても良い。 もう一度、この文は読むべきだろう。
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今、有馬之皇子を調べる。有間皇子。
以下の歌だ。
家にあれば 笥に盛る飯を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る (2-142)
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清少紊言がかける、書の吊に、かよひたるを、・・・と読んで、
枕草子・・それに似た吊前の本・・枕・・とか、
そう言う連想は、読めても少し教養がいりそうだ。
江戸人にはその手の吊前の本が溢れていて、すぐわかるのだろう。
教養人は清少紊言が出てきたのだろうが、

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    貸本屋、道具屋
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=========d20130912草津繁盛.mem======================= =
貸本屋といふハ、いずこにもあるものにて、めずらしからぬを、
         ここなるハ、五月の節
の頃より、八月の中頃までハ、いとも、おほく、かしだすといふハ
             げにつれづれなる
ゆあみの、いとまに、つねに、書ども、手にとらぬあたりにも、
               見ぞやと、思うこころ
ハ、あるべし、 女どちにかき、老たる、五、六人つどひたるハ、
         こハ、為永春水の、春
告鳥にはつる、玉川日記も、おもしろきものにて、はべる、
             梅暦ハはしめより
見たまへ、などさしさしつくるさま也、(またその隣壺に、
          村長とかいふらん、芝居と
いふものにいずる、庄屋といふものめきて、夏、猶寒き郷なれば、
        長きあわせばおり
ものして、おほきやかなる、紋そみたる、かきいろのとへもの、
              きたるがあり、貸
本の男の子、真田三代記、真書太閤記など、おおけると見ゆ
          また、その隣に、とし
いと若きが、大神楽といふが、ものするに似たるおひ、
              引しめ、しろ地の手拭、
かたにものし、白足袋といふもの、はきなどしたる、
    思ふに、こハ、世に、村の
わかいものとかいふなめり、清少紊言がかける、書の吊に、
           かよひたるを、お
きて、ゆきぬ、(その隣壺には、くすし、にやあらん、
      前髪そらぬ人、びんの毛
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あつかる人など、あり、ここに、梧窓漫筆、三石雑誌・・・・、          などおけるを、そのまろうど
の、こや、あき人に、古の草津のこと、しるしたる、見聞誌、    地理誌、やらのものは、
あらさるにや、)いふを、かし本やの、(さればそのことにはべる、          さるものあらん
やと、のたまふまろうどの、としごとに、おほかるや、ただ薬師堂にて                   いだす
縁記といふものと、絵草子屋にて、うりはべる、湯治記といふ              五丁斗りのもの
の外にははべらず、いかて、江戸繁盛記などのやうに、この郷の             ありさま、うつし
絵にものしたるごとく、やわつかに、かけるものあらば、よまんと願ふこと、
としどしにはべる、などいひつつて、ゆらすを、一人のいへらく
           さるものいまだ
なくば、かきこころみて、あたへむハ、やすきことながら、                源氏あたりの文法
に、ならひて、かかば、見る人、け遠くなるべし、さりとて、      むげに軍記ようの
詞づかひならんも、書くに、力もなきこと也、いかで古こもつかず、     今にもよらぬ
かたに、かきこころみてむなどいふハ、
            世に国侍などいふさまして江戸あたりの侍のさま
            ならづ、されど、江戸より来し人と見えたるが、酒おほ
 ものまで、いたくほりするさまなり、この男さはいふものの、おろか
 げにみえん、ためもの作りいたすべき才ありともおほえぬさまなりけり
                 いずこの何といふ人にやありけむ
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また、道具屋といふハ、湯浴人のここにきつきたり、と聞く、   すなわちにきて、その
壺にて、つかふ器どもを、かすことなり、まず、火桶、ゆわかし、茶の器どもハ、   人ごとに
かること也、さて、机、硯、花かめ、など、あるハ、ここにあるほどに   衣どもをきめおく
たんす、などいふもの、すべていひおふするもの、こハあらずといふもの    なきま
でに、ととのへ、おきてこすことす、(いへにあればけに、もるいひをくさ まくら、たびになれば、しひのはに、もる)とよみ給ひしは、
  やむごとなき
あたりことなるを、わがともがらの、うへは、家にあるに、まさりて   あかぬこと
なきまで、足らひたるたびすまひなりけり
  髪結
髪結床、もあれど、大かた壺毎に廻りくる也、一と宿にて、   百間にあまりたる          
たび人どもなれば、一と宿を一人二人にて、取きりになして、   まわること也、しん
ちうの金物打たる箱の引出し、三ッ四ッあるに、薬研堀のさまにしたる を、上につくりつけ、たるを、引さげて、壺毎に、みぐしハいかが    はべる、といひつつ
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くる也
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