--no.13136--2013年10月22日(金曜、時分、--

亀崎古文書の会。
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以下に起こしを載せるが、
この日は俺から担当。。
まあ、大体の意味は分かった。
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姑獲鳥に会うの後半だ。
黒八は騙されたのだ。
そう、単純に思えないが、単純に考えた方が良いのだろう。
信義無人の男に、捨て子の養育を任せたのだ。
赤ん坊が可愛くなったとは一言も書いてない。。
が、多分・・読む方はそう解釈したのだろう。
江戸時代は子を大事にした時代である。

=============d20131121古文.mem===========================
そら‐うそぶ・く【空×嘯く】 [動カ五(四)]
1 「そらとぼける《に同じ。
「―・いて、まるで取り合うけしきがない《〈芥川・虱〉
2 相手をばかにした態度をとる。生意気な態度を示す。
「ツンと―・き、烟草(たばこ)を環に吹いている《〈二葉亭・浮雲〉
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空うそぶき、くはん 〃  (閑々)と待いたるに
友だちの、咄(はなし)せしに、少しも違はず、やせおとろへ
たる女、、嬰児(みどりご)、をいだき、きたり。なくなくもすよう、
此子をしばし、いだき、たまわれ《と、さも、しばばれ
たる声音(こわね)にて、云ひければ、黒八、ここぞと、心得
たりと、有無をいはず、抱き、とりしに、彼の女は、
行方、しらずなりにける、かくて、あやしきもの
また、外(ほか)にありやと、待てども、〃 外(ほか)にかわりたる
事、さらに、なし。さらば、帰らむと、かの児は、怪き事
を、見とどけし、証拠にすべしと、思ひ、いそぐ。
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友どち、並居し中へ、差出し、うばめの子
を、とり来りしと、大云に、ののしり自慢たら
たら、その始末をはなし合ひ、明日白昼に化の
皮をあらはすべしと、其夜は、かのみどり子を
いだき帰しに、翌日になりてもやはりかわる
事もなく、すこやかなる男子なり、乳汁を
なづねしきりに、さけびければ、是非なく
近所にて乳をもらひ呑ませける、然れ
ば、捨る事もならず、是非なく上へ訴へけるに
爾が、あづかりしものなれば、養育してそらす
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べし、と申わたされければ,違背なりがたく終に
乳母をとり、そだてしとなり、後にてよく々
聞けば、友どちのうちにて、黒八をにくみし
もの、霰まつ松原に捨て子ありしを見て
乞食の女をやとひ、うばめにこしらへ、謀
事にて、黒八に、捨て子をさずけしとなん、この
事、後にきこえて、みな 々 一笑を催し
れるとなん
    猟師、逢 難
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茲に信州戸隠の麓に、剛兵衛といふ猟師在と
きこゆる、勇気にて殊に鉄砲の上手なり
多年あまたの獣を殺す事限なし、年もはや
五十のころ、例のごとく、鉄砲うちかたげ、山中に
分入て、伺ふ処、その日は、得ものなく、心ほそく
我が家をさして帰る、所はや、日もくれかかり
路、さだかに見へ分ぬ折ふし、十間ほど、向ふの
方に長さ、壱丈余にして、毛はむさ 々 と生へ
たるもの、むく 々 と、うごめくありさま、何とも
知れず、剛兵衛、驚ながら、すかし見れ共、正体も
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見へわかず、行先に横たわれば、かのてっぽうを
かまへ、しばし、狙らふて、はたと、打ば、彼のうごめ
くもの、胴中を、どうど、うち抜けが、青くさき血
と、おぼへ、四方へ、はつと、散りて、かの毛も二三間
空中へ、飛上り 々 かたはらの谷の中へ、落入たり
剛兵衛は何にもせよ、曲者はしとめたれども、日暮
に及び正体、何とも見分がたし、死骸は、あすき
て、見るばしと、心静かに我宿へかへり、けふは、得物
なく、あまつさへ、かよう 々 の曲者 我 帰る路も
ふさぎしまま、やがて、打とめしと、妻にも語る
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仲の間の狩人にも、話せば、それは、ふしぎなる
ものなり、夜明、はやく、行て見るべし、もし
見世ものとやらんに出しなば、多く徳つき
なんも、はかりがたしと、評議とり 々 にて
其夜を明かし、未明より剛兵衛をさきに
たて彼処に、至り見るに、谷の中にもの
こそ有、人々 立より引上やれば、うちぬかれ
たる所より血とおぼしく、青きしる数斗
はしり出、そこらは、青葉と変じ壱丈ばかり
の毛虫、死し居たり、毛の長さ五寸、まなこ
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有つて、大きさ猪口のごとし、口には、牙、出来、恐
ろしきありさまなるが、あたりの木は根こぎ
にぞなりける、人々、おどろき、こは、めずらしき
毒虫かな、とて、聞伝へし、里人、郡じて是をみる
ごとに、剛兵衛が、勇を、賞しぬ、其後、剛兵衛、ある
深山に分入しに、長さ三丈ほどの、蟒蛇、行て
先に頭を出し剛兵衛を呑まん町かけたり
是を見て、遁れぬ所とおもへども、命のせと
ぎわと鉄砲にて、うちけるに、かの蟒蛇の胴中
と思ふところを血けむり立つて、打ぬけば、とび
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のしに、向ふの山へにげ入、かしらをぬつt、出し
剛兵衛を見る体、女の首に変じ、眼、皿のごとく
ひかり、けら 々 と笑ひけるかたち、身の毛、よだち
さすがの者も、前後をぼうじ、後をも、見ずにけ
帰けると也、其後も、是にこりずして、同じ
山中に分入しに、日も暮れに、およぶといえども
獲、一疋もなく、すご 々 と、山神の祠の傍に
こし、うちかけ、煙草、ふきやすらふところに、何園
ともなく、山鳩一羽、飛来り、大樹のありけるに
とまりいたり、剛兵衛、是を見てよきもの、ござん
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なれと




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