1. 生活習慣病
  2. 食中毒
  3. 糖尿病
  4. インフルエンザ来襲!
  5. がんの早期診断と予防
  6. 尿路結石
  7. 結核緊急事態宣言
  8. 高血圧は怖い?
  9. 検診における検査の目的と見方・読み方 その1
  10. 検診における検査の目的と見方・読み方 その2
  11. 前立腺癌
  12. 睡眠について
  13. 睡眠障害について(不眠症)
  14. 高脂血症(ドロドロ血液)

 

生活習慣病

 「生活習慣病」という言葉も耳慣れてきておりそれこそ生活の中にもその概念が定着しつつあります。高血圧や動脈硬化、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病など、いわゆる「成人病」と呼ばれていた病気は、その多くが生活習慣と深い関わりがあります。そこで近年、これらの病気を「生活習慣病」と呼び改めるようになったわけです。

 生活習慣病という概念は、国民一人ひとりが生活習慣を改善することによって、病気の発症や進行を予防することが出来るという認識を高め、生活習慣の改善を積極的に実行し健康な生活を送るということを含んでいます。

 生活習慣病にかかわる原因として、環境因子とか遺伝因子など複数の要因が複雑に関与しています。しかしそのいろいろな要因の中で最もかかわりが深いのが生活習慣そのものなのです。

 では、どのような生活習慣がどのような病気とかかわってくるのかを簡単にまとめましょう。

 さて皆さんはどうでしょうか。一つひとつチェックしてみてください。少なからず心当たりのある人がほとんどではないでしょうか?まずはできることから改善してみませんか!

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食中毒

 いよいよ夏本番です。毎年この季節に注意を要するのが食中毒です。

 食中毒は、昔は「食傷」あるいは「食あたり」と言われ、生活環境と衛生知識の低さや食料不足から、汚染したもの、腐敗したものを食し夏場に多発したものです。最近において、衛生状態が改善したにもかかわらず発生件数は増加しているのが現状です。

 人体に有毒な細菌や物質を含んだ食品を摂取することにより発生する消化管を主体とした疾病を総称して食中毒といいます。現在、細菌性食中毒の起因菌として認定されている菌は、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、病原性大腸菌、ブドウ球菌、ボツリヌス菌、ウエルシュ菌、カンピロバクターなど15種類にのぼります。

今回は日本において頻度の高い「腸炎ビブリオ」と、数年前に大流行して以来有名な大腸菌となった「O157」を取り上げてみます。

[腸炎ビブリオ]

腸炎ビブリオ菌による食中毒は、サルモネラ菌に次いで多く、食中毒の1/3を占めます。ビブリオ菌は海底の泥や魚介類に好んで住む菌です。そのため生の魚介類を好んで食する生活習慣をもつ日本において多く見られます。ビブリオ菌は塩分と温暖な環境を好み、20°C以上になると活発に増殖を始め、6〜10分で約2倍に増えます(一般の細菌は2倍に増えるのに30分〜1時間かかります)。原因となる食べ物を食べてから症状が現れるまで(潜伏期)は、3〜40時間と一定ではありませんが、潜伏期が短いほど重症化する傾向があります。

予防のポイントは

[O157]

O157は牛の腸に住む大腸菌の一種です。牛には影響を与えませんが、人に感染すると3〜7日の潜伏期を経て症状を現します。まれに「ベロ毒素」という毒素が腎臓を傷害し「溶血性尿毒症症候群(HUS)」を引き起こし、時に命にかかわることもあります。

O157の感染力は大変強く、他の菌が数万〜数百万個で症状を起こすのに対し、50個くらいの菌が体内に入るだけで症状を起こします。このため人から人への「二次感染」が多く、家族内感染がかなりの率で見られます。

予防のポイントは

 

食中毒を防ぐためのポイントは

の3つになります。

 私たちの食卓に上る食品は、様々な経路を経て届けられます。食品の安全性を過信せず、自分の力で病原菌から身を守りましょう。

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糖尿病

 さて、前々回に“生活習慣病”についてのお話をしました。今回はその中のひとつ“糖尿病”についてお話をしましょう。

 糖尿病の患者様は近年急増しており、現在日本では、程度の差はあれ中高年の方の10人に1人が“糖尿病”であるとも云われます。糖尿病は血液中のブドウ糖の値(血糖値)がある基準を越えて高くなる病気です。血糖値が高い状態が長い間続くと、血管壁が傷つき、様々な血管の合併症に伴う全身の臓器の合併症が起こってきます。

糖尿病が恐ろしいのは自覚症状がなかなか現れず、突然合併症が引き起こされることです。そのため合併症が現れてから初めて糖尿病と気付き、治療を開始する患者様もたくさんみえます。

 糖尿病を早期発見するためには@朝食を摂る前の空腹時血糖検査、A食事前後に関わらず任意の時間での随時血糖検査、B約1ヶ月前の血糖値の平均値をあらわすという糖化ヘモグロビン検査(ヘモグロビンA1c)等の検査、Cまた正確な診断のためにはブドウ糖負荷試験等の検査を定期的に受け、もしも“糖尿病”と診断されたら、早いうちから食事や運動など生活習慣の改善を中心とした治療を始め、合併症を防ぐことが大切です。

 糖尿病の治療の基本は食事療法や運動療法などによって血糖をコントロールすることです。しかし、食事療法や運動療法を行っても血糖値をうまくコントロールできない場合には薬物療法を併せて行うことになります。 

[食事療法]

糖尿病の治療の最も基本となるものです。食事は、満腹になるまで食べずに「腹七分目」に抑えます。そのためには、1日に“自分がどれだけ食べてよいか”という「適正エネルギー量」を知っておく必要があります。

患者様が1日に摂取する適正エネルギー量を求めるには、まず標準体重を求めます。

 標準体重(Kg)=身長(m)×身長(m)×22

 この標準体重に事務職など軽い仕事の人なら25〜30を掛け、立ち仕事の多い人なら30〜35、力仕事の多い人などでは35〜40を掛けて、適正エネルギー量(Cal)を求めます。例えば、標準体重が60Kgの患者様が立ち仕事の多い仕事に従事されているとします。この方の一日の適正エネルギー量は、60(Kg)×30=1800(Cal)と求められるわけです。

この一日の適正エネルギー量を「糖質」「タンパク質」「脂質」を主にバランスよく摂取します。食事は決まった時間に1日3回に分けて規則正しく食べることが重要で、決して食事を途中で抜いたりしてはいけません。 

[運動療法]

運動療法は、糖質と脂肪の両方を消費するのが目的です。それには「有酸素運動」が最適です。激しい運動は効果が少なく、ウォーキング(散歩、速歩)、サイクリング、水泳などがお勧めです。

1回の運動は最低でも20〜30分間は運動し続け、これを毎日続けることが理想的ですが少なくとも週に2〜3回は行うよう心掛けましょう。 

[薬物療法]

食事療法や運動療法を行っても、空腹時血糖値が140mg/dl以上、糖化ヘモグロビン検査(ヘモグロビンA1c)では6.5%〜7.0%以上の場合に薬を使い始めます。しかし、薬を飲み始めてからも、きちんと食事療法や運動療法を行っていないと、薬が効きにくくなり、血糖値をきちんとコントロールすることが難しくなります。また、薬物療法中は自己判断で自分勝手に薬を中断してはいけません。

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インフルエンザ来襲!

 本格的な冬を迎えいよいよ「冬将軍」の到来です。この季節で毎年悩まされるのが、招かざる敵「インフルエンザ」です。インフルエンザはいわゆる「かぜ」とは異なり、突如として強烈な流行が発生することが特徴で、過去「スペインかぜ」「香港かぜ」など世界中に大流行し、多くの死者を出したこともあります。またインフルエンザは単に個人の健康を損なうだけでなく大流行により仕事に支障が出たり、勉強が遅れるなど社会的にも重大な影響もきたします。では「インフルエンザ」とは一体どのようなものなのでしょうか?今回はインフルエンザについて簡単にお話ししてみましょう。

「インフルエンザ」はインフルエンザウイルスによって引き起こされ、突然39度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が強く、併せて咽の痛み、鼻汁などの上気道症状もみます。更に肺炎、心筋炎、脳炎など重大な合併症を引き起こし、死に至らしむこともある恐ろしい病気なのです。流行が始まると、短期間に小児から高齢者まで多数の人を巻き込むという点でも普通の「かぜ」とは異なります。

インフルエンザウイルスにはA、B、Cと3つの型がありますが、普通インフルエンザと呼ぶのはA型とB型インフルエンザのことです。特に激しい症状を来すのがA型インフルエンザで、A型は更にH(15種類)とN(9種類)で細かく分かれ、現在地球上で流行している型はAソ連型(H1N1)、A香港型(H3N2)の2種類です。しかしながら同じA型H1N1、A型H3N2でも微妙な違いがありこれが年によって微妙に変化するため、昨年インフルエンザにかかった人でも、今年微妙に違うウイルスが流行すればやはり今年もかかってしまう可能性があるわけです。このようにインフルエンザウイルスは毎年少しずつ性質を変えて襲ってきますので、世界中の専門家が情報を交換しながら、その年の冬に流行するタイプを予測し、ワクチンが準備されています。必ずしも100%発症を予防することは出来ませんが、近年予測が正確になってきたこともあり、かなりの発症予防効果があると言われています。しかし不幸にしてインフルエンザにかかってしまったら、或いはかかったかなと思ったら、なるべく早く医療機関にかかりましょう。ついつい「たいしたことない」「今日は忙しい」などと言ってお医者さんにかかるのが遅くなりがちですが、インフルエンザウイルスは体内に感染してから約24時間で症状が現れます。その間もウイルスはどんどん増殖しています。早めに医師に相談するようにしましょう。

近年、インフルエンザウイルスの抗原の有無を調べる検査キットが登場し、一般の医療機関で約15分という短時間で調べられるようになりました。今までのインフルエンザ治療は“熱や頭痛などの症状を抑えるための治療”でしたが、最近ではインフルエンザウイルスに働きかけて、ウイルスの増殖を阻害する「抗ウイルス薬」を用いた治療も行われるようになりました。しかしこれらは発症後24〜48時間以内に投与されねば効果がないこと、一部の薬で耐性を将来来すのではないかという懸念、副作用のこと、またやはり一部の薬で健康保険の適応外であると言うことなどインフルエンザに対する治療の選択肢の拡大がみられたものの、まだまだ解決しなければならない点もいくつかあるというのが現状です。

 最後に申し上げますが、基本的には昔から言われているように「うがい、手洗い、人混みをさける、無理をしない」など予防が最も大切であることは言うまでもありません。

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