平成16年6月議会
 
 議長のお許しをいただきましたので、通告順に従いまして質問させていただきます。
 1点目は、次世代育成支援対策についてであります。
 日本の少子化が急速に進行し、我が国の経済社会情勢に深刻な影響を与えていることが懸
念されています。人口を維持するのに必要な出生率は2.08とされています。平成2年、日本の
出生率は1.57となり、昭和41年ひのえうまの1.58を下回りました。これは1.57ショックと言われ、
少子化が進んでいることの認識を一般化されました。その後も年々減少し、平成14年の出生
率は1.32と過去最低を更新し、先日6月10日に厚生労働省が発表した平成15年は1.29となり、
予想を上回るスピードで進行しております。
 先進各国の出生率はアメリカ2.06、フランス1.79、イギリス1.68、ドイツ1.36で、いずれも低下
に歯止めが掛かっており、日本は深刻な状態であります。
 このまま推移すれば社会保障制度の設計や将来の経済活動などに大きな影響を及ぼす可
能性が強く、今国会の年金改革で政府与党が公約した、現役世代に対する給付水準50パー
セントの維持も不確実性が高まると新聞報道がされております。
 近年の少子化の背景として、晩婚化が挙げられます。昭和50年と平成12年を比較しますと、
25歳から30歳までの未婚率では、昭和50年男性48.3パーセント・女性20.9パーセント、平成12
年では、男性69.3パーセント・女性54パーセント。すなわち、25歳から30歳までの男性は昭和
50年では10人に 4.8人が独身でありましたが、平成12年には10人中7人が独身であります。女
性では、昭和50年では10人に2人が独身でありましたが、平成12年では10人に 5.4人が独身
であります。未婚率が25年間で倍増しているのであります。
 また、夫婦の出生力そのものの低下という新たな現象が把握されております。夫婦が実際に
産む子どもの人数の平均と、夫婦が理想とする子どもの人数の平均との間に開きが見られま
す。その理由として、子育てに掛かる費用が増加していることや、育児に対する不安感がある
ことなど、仕事と子育ての両立に対する負担感があると指摘されています。
 仕事と子育ての両立を進めるため、行政として子育て支援策や保育所の整備、児童育成な
どの事業に取り組み、企業においても、男性を含めたすべての人が仕事のための時間と自分
の生活のための時間のバランスがとれるような多様な働き方を選択できるよう、働き方を見直
すことが求められています。
 このような背景から、次代の社会を担う子どもたちが健やかに生まれ、育成される環境の整
備を図るために、国・地方公共団体・事業主がそれぞれの立場で次世代育成支援対策を進め
る次世代育成支援対策推進法が、平成15年7月に成立いたしました。
 市町村行動計画に係る規定は来年度の平成17年4月1日から施行されることから、平成16
年度中に策定することが必要であり、知多市としても行動計画を策定中であると思います。
 そこで、次世代育成支援対策について、次の質問をいたします。
 1つ目、知多市次世代育成支援行動計画の検討内容について伺います。
 2つ目、行動計画は保健福祉審議会で審議されるようでありますが、福祉審議会のメンバー
は保健医療関係者・福祉関係団体関係者・地域代表で構成されておりますが、企業代表や勤
労者・労働団体の参加について考えがないのか、伺います。
 3つ目、行動計画の市民へのPR方法について伺います。
 4つ目、行動計画のパブリックコメントの実施方法について伺います。
 少子化対策として、各市町独自の取り組みが全国的に報道されております。少し全国的な支
援策を紹介させていただきます。長野県高山村では、出生祝金を出しております。第1子に5
万円・第2子12万円・第3子には40万円の祝金であります。また、山梨県大月市では、3人目
には 100万円の祝金であります。出生時に50万・小学校入学時30万・中学校入学時20万円の
給付であります。これらの市町は過疎化対策での意味合いがあるかと思いますが、都心でも
独自の取り組みが報道されております。児童手当が法改正により小学校3年生まで拡大給付
でありますが、東京都千代田区では小学校6年生までに拡大する独自の制度を打ち出してお
ります。名古屋市では所得制限がありますが、3人目以降の保育料を2歳まで無料化の方針
であります。
 また、子どもが欲しくてもできにくい方もみえるのであります。北海道や富山県では不妊治療
助成制度があります。全国的に不妊治療給付の検討が見られるようになってまいりました。治
療には30万から40万の治療費が掛かるようであります。そこで、10万円の助成がされておりま
す。
 各自治体それぞれ、独自の施策があります。そこで5つ目として、知多市らしさを出す独自の
少子化対策の取り組みについて伺います。
 次に2点目、愛知万博と中部国際空港についてであります。
 いよいよ今世紀最大のプロジェクトであります中部国際空港の開港、「愛・地球博」国際博覧
会の開催までカウントダウンの段階となりました。21世紀のリーディングプロジェクトとして1985
年、中部空港調査会設立に始まった中部国際空港は、2000年8月に建設工事が着工され、順
調に工事が進み、管制塔や滑走路・ターミナルビルなどの施設がほぼ完成し、来年2月17日
の開港を目指しております。
 鉄道アクセスの常滑空港線について、来年1月より運行の予定でありますが、空港会社のタ
ーミナルビルが9月中に完成し、名古屋市から空港島に移転する計画であり、職員ら 1,000人
以上が空港島に勤務するため、関係者限定で10月に前倒し開通の予定と報道されておりま
す。
 道路アクセスについても、知多横断道路も順調に工事が進んでおります。空港関連会社や
企業の住宅として、常滑市はもちろんのこと、半田市では積極的に誘致活動がなされ、空港関
連会社の社員住宅の建設が始まっております。
 知多市は、鉄道アクセスでは名鉄常滑線沿線であり、道路アクセスも産業道路があり、半田
市より好条件であります。しかし、空港関連の施設の動きがほとんど目につきません。知多市
のセールスが不足しているのであると思います。
 知多半島の各市町では、南知多町や美浜町では観光客の集客のイベントを企画されている
ようであります。東海市でもフラワーロード事業として幹線道路を花で飾り、新たに訪れる人に
感動を与えたいとのことであります。半田市も横断道路開通に合わせ、小学生に道路に将来
の夢を描き、また、彼岸花を植樹した彼岸花ロードなど、子どもからお年寄りまで夢を与える事
業が新聞報道されております。知多市として、空港開港・万博開催に向けてのイベントが見え
ない状況に寂しさを感じているものであります。
 来年は知多市制35周年になります。東海市では本年35周年であり、童謡と子守歌を全国的
に募集され、東海市を全国発信しました。ぜひ、知多市35周年と空港開港・愛知万博開催を合
わせたイベントを企画され、全国・全世界に知多市を発信していただきたいと思うのでありま
す。
 空港開港後の1か月後の3月25日から9月25日まで、愛知万博が開催されます。「自然の叡
智」をテーマに、愛知県長久手町を中心に進められ、日本で35年ぶりの万博であります。35年
前は大阪万博でありました。日本の高度成長時代であり、私も小学生のときでありました。大
行列に並び、世界各国のパビリオンで記念スタンプを集め回った記憶があり、子ども心に感動
を覚えております。
 愛知万博準備も順調に進められ、万博参加国も過去最高の 125か国と8国際機関が参加を
表明し、30の国連の全機関も参加見通しのようであります。目標入場者数は 1,500万人。前売
り販売も 600万枚を超えたようであります。
 万博への知多市へのかかわりについては、一市町村一国フレンドシップ事業においてカター
ル国と決定されました。受入体制やイベントについても万全に取り組んでいただきたいと思い
ます。また、市町村の日として、知多市デーは8月5日に決定されているようであります。
 様々な企画が新聞等で報道されております。知多市としても積極的にかかわりを持ち、知多
市をPRするチャンスであります。
 そこで、愛知万博と中部国際空港に関して、以下の質問をいたします。
 1つ目、知多市内において愛知万博のPR方法について。
 2つ目、愛知万博一市町村一国フレンドシップ事業によるイベント内容について。
 3つ目、市町村の日「知多市デー」のイベント内容について。
 4つ目、空港開港に伴う知多市独自の祝賀イベントの考えについて。
 5つ目、中部国際空港に関連する企業・住宅誘致について。
 6つ目、万博開催・中部国際空港開港をインパクトに知多市をPRする考えについて伺いま
す。
 3点目は、新舞子周辺の整備状況についてであります。
 新舞子周辺については、市南部の中心拠点として商業施設の集積、駅機能の強化、景観整
備に努めると共に、南5区と一体となった海洋レクリエーションの場として環境整備が進められ
ております。中部国際空港から見れば新舞子は知多市の玄関口になります。ぜひ、知多市の
玄関としてふさわしい地区にしていただきたいと思います。
 新舞子駅舎の改築や名鉄車両の8両対応のホーム延伸は聞き及んでいるわけですが、空
港開港に合わせ改築されると思っておりましたが一向に工事が進まないのであります。駅南の
踏切が閉鎖されていることから、駅西側の生活道路として市道大瀬線の整備、新舞子交番の
設置、駅前の歩道拡幅などの整備は徐々には進んでおりますが、空港開港に合わせた整備
を期待しているところであります。
 海洋レクリエーションの場として、マリンパークは夏場以外にも魅力づくりが必要であります。
夏場の海水浴客は年々増加し、10万人を超えるお客様が見えるようであります。しかし、夏場
以外は人出がまばらで、寂しい思いであります。現在は、名古屋港管理組合の管理場所であ
りますが、将来は知多市の名所となるような整備計画を期待しているところであります。
 現在、マリンパーク緑地に参りますと、ペットブームで犬の散歩をされている姿をよく見かけま
す。知多市では、登録されている犬は約 5,100頭が飼育されております。まだまだマナーの悪
い方も見えます。ふんの後始末をしない、緑地で放し飼いをしているなどであります。マリンパ
ーク内に愛犬の憩いの場づくり的な設備ドッグランをつくり、自由に放し飼える場所の要望をい
ただいております。
 ドッグランとは、欧米では愛犬家が都会で生活する犬のリードを外して自由に遊び、運動不
足とストレスの解消をする場であります。10年ぐらい前に雑誌に紹介され、ペットブームに乗っ
て全国的に広まっているようであります。知多半島内には常滑に民間の1か所のみがありま
す。マリンパークに設置されると、年間を通じてにぎわいが期待できます。
 そこで、新舞子周辺の整備について、以下の質問をいたします。
 1つ目、新舞子駅舎の改築の概要と時期について。
 2つ目、新舞子自転車駐車場の整備時期について。
 3つ目、新舞子駅周辺の整備計画について。
 4つ目、マリンパークへの年間を通しての集客策について。
 5つ目、マリンパークへのドッグランの設置の考えについて伺います。
 以上で壇上での質問を終わります。



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