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平成19年3月議会
次に、7番 向山孝史議員の質問を許します。7番 向山孝史議員。 (7番 向山孝史議員 登壇) ◆7番(向山孝史) 議長のお許しをいただきましたので、通告順に従いまして質問させていただきます。 今年は記録的な暖冬であり、地球規模での温暖化の影響と言われております。この異常気 象が高温や干ばつ、大寒波や豪雨など、世界各地で報道がなされております。 2月1日に、世界の科学者が気候変動に関する政府間パネル、IPCCの報告書が公表され ました。このまま化石エネルギー依存社会を続けた21世紀末には、最悪の場合、平均気温が 最大で6.4度上昇し、海面上昇は59センチに及ぶとのことであります。このプラス6.4度の未来 は、地球の破滅的な変化に見舞われると予想されております。この温暖化を進めているのは 人間の営みであり、これらの危機を救うのは、世界各国での対応策が必要であるとの共通認 識であります。温室効果ガスの削減を定めた京都議定書の批准が最大のポイントであります が、世界最大の温室効果ガス排出国であるアメリカの批准離脱、高度経済成長が続く中国、 インドなど、中進国や途上国には削減義務がないなど、実効性に乏しく、2013年以降のポスト 京都議定書づくりに向けては、協議も難航しているようであります。温暖化回避へのシナリオ は、地球市民一人ひとりが可能な限り省エネ暮らし、省エネ社会への転換を早急に図ることで あり、循環型社会の推進がますます大切であります。 知多市は、平成4年度に資源回収システムを確立し、地域回収、集団回収を進めており、市 民の理解で自治リサイクルが進められております。しかし、ごみとして出されている資源も多々 見受けられ、資源回収の啓発や一時保管場所の確保などの要望も伺っております。 そこで、質問の1番目、資源回収について。 1点目、資源回収量の過去5年間の実績について。 2点目、資源回収報償金の過去5年間の実績について。 3点目、資源引き取り価格の推移について。 4点目、ごみとして出される資源の回収啓発について伺います。 次に、廃食用油の有効活用についてであります。 新年度より廃食用油の燃料化として調査、研究の予算が計上されました。食用油の使用量 は全国で50万トンと言われ、うち30万トンは業務用で業者により再利用されており、20万トンが 一般家庭で処分されているようであります。全国の各自治体や福祉施設NPO法人等が資源と して回収し、バイオ燃料として再利用されております。ぜひ知多市も廃食用油の回収を進めて いただきたいと思います。 そこで、5点目、廃食用油の有効活用について伺います。 2番目は、下水道についてであります。 市街化調整区域内の下水道整備について、再三質問、要望してまいりました。昨年の12月 議会において、市街化調整区域の下水道整備について条例の改正がなされ、大興寺第1分 区として新年度より調査が始まる予定であります。大興寺団地や新舞子台、新海地区の皆様 からは期待されているところであります。 そこで、1点目、市街化調整区域の下水道整備計画について。 1つ目、市街化調整区域の下水道整備の目標年次について。 2つ目、予算はどの程度必要と考えているのかについて。 2点目、市街化調整区域内の公共施設や社会福祉施設等の下水道整備の考え方について 伺います。 3番目は、市役所窓口業務についてであります。 名古屋市区役所の市民課で住民票などの手数料の着服が発生いたしました。名古屋市全 区役所の現金収納事務について監査請求がなされ、1月30日に公表がなされました。2区1支 所の不明金額は1,700万円と推計されておりますが、常態化していたずさんな事務処理で正確 な被害額がわからないとのことであります。知多市においては、昨年発生した朝倉駅前駐車場 での駐車場料金の不祥事件、看護専門学校での公金管理について不祥事件が発生してお り、看過できない状況であります。 そこで、以下の質問をいたします。 1点目、窓口業務の現金の取り扱いについて。 1つ目、窓口にて現金を取り扱う部署はどこか。 2つ目、現金収入のチェック体制はどのように行っているのかについて伺います。 次に、2点目、確定申告の対応についてであります。 連日、確定申告に見えるお客様で1階フロアは埋まっております。職員の対応は親切丁寧で 評価されておりますが、一方で待ち時間が長くて午前中掛かってまいった。書類が不備で2回 も足を運んだ。還付していただくならいいが、追徴されるのに不愉快だなどの声をお聞きしてお ります。 そこで、2点目、確定申告の対応について。 1つ目、市役所にて受け付ける件数は。 2つ目、待ち時間はどの程度か。 3つ目、確定申告の窓口拡大の考えはないかについて伺います。 以上で、壇上での質問を終わります。よろしくお願いいたします。 (7番 向山孝史議員 降壇) ○議長(森田千歳) 市長。 (市長 登壇) ◎市長(加藤功) 7番 向山孝史議員の御質問にお答えいたします。 御質問の1番目、資源回収についてでございますが、循環型社会を構築する上で、資源を有 効に利用することが必要であると考えております。このため、知多市方式の資源回収を市民の 皆様の御理解と御協力により実施しております。 御質問の1点目から5点目までにつきましては、環境経済部長から答弁させますので、よろし くお願いいたします。 次に、御質問の2番目、下水道についてでございますが、下水道は、快適な市民生活を維持 する上で欠くことのできない都市基盤施設であります。下水道整備につきましては、計画に沿 って積極的に整備を進めてきたところであります。今後、市街化調整区域の下水道整備につ いて、生活環境の改善を図るため事業に取り組んでいきます。 御質問の1点目及び2点目につきましては、水道部長から答弁させますので、よろしくお願い いたします。 次に、御質問の3番目、市役所の窓口業務についてでございますが、市役所には戸籍、住 民票等の交付をはじめ各種手続のために多くの市民の方に来庁していただいております。ま た、このときに多くの部署で使用料及び手数料などを取り扱っており、適正な公金管理に努め ているところであります。 御質問の1点目につきましては出納室担当部長から、2点目につきましては総務部長から答 弁させますので、よろしくお願いいたします。 (市長 降壇) ○議長(森田千歳) 環境経済部長。 ◎環境経済部長(大下忠司) 御質問の1番目、資源回収についての1点目、資源回収量の過去5年間の実績についてで ございますが、地域回収量は、平成13年度は3,018トン、14年度は3,203トン、15年度は3,283ト ン、16年度は3,185トン、17年度は3,105トンでございました。 次に、2点目、資源回収報償金の過去5年間の実績についてでございますが、地域回収報 償金は、13年度は2,514万3,717円、14年度は3,131万737円、15年度は3,616万8,139円、16年 度は3,484万968円、17年度は3,521万9,878円でございました。 次に、3点目、資源引き取り価格の推移についてでございますが、資源回収12品目のうち主 なものでキログラム当たり、新聞紙は13年度3.5円に対し18年度は6.5円、アルミ缶は13年度 100円に対し18年度は159.5円、スチール缶は13年度1.5円に対し18年度は18.1円となり、市場 価格の動向により引き取り価格は上昇しております。また、ペットボルト、トレイ、色付き瓶は再 資源化のための処理費用を負担しております。キログラム当たりペットボトルは13年度は0.838 円を負担しておりましたが、15年度より無償となりました。トレイは13年度8.4円に対し18年度4. 455円、色付き瓶は13年度0.91円に対し18年度0.852円となり、負担は減少しております。 次に、4点目、ごみとして出される資源の回収啓発についてでございますが、資源回収品目 のアルミ缶・スチール缶・瓶などがごみ袋の中に含まれて排出されているのが見られるため、 昨年8月に一部の地域において、不燃物の中の資源の混入状況を調査いたしました。その結 果では、約30パーセントから50パーセントの資源が混入しておりました。この状況を地区回覧 や広報のもったいない通信欄を利用し、資源回収に協力していただけるよう啓発してまいりま した。今後とも資源回収に協力していただくよう、さらに啓発に努めてまいります。 次に、5点目、廃食用油の有効活用についてでございますが、京都市などではごみとして処 分される廃食用油からバイオディーゼル燃料を精製し、環境にやさしい燃料として、ごみ収集 車や市バスに有効に利用されております。 そこで、市におきましても、循環型社会の形成に向けた新たな取り組みとして、廃食用油の 有効活用についてバイオディーゼル燃料化を含めて先進市を視察し、導入形態や費用対効果 などについて調査・研究をしてまいりますので、よろしくお願いをいたします。 ○議長(森田千歳) 水道部長。 ◎水道部長(山本道男) 御質問の2番目、下水道についての1点目、市街化調整区域の下水道整備計画についての 1つ目、市街化調整区域の下水道整備の目標年次についてでございますが、市街化調整区 域の下水道整備につきましては、戸数がまとまった集落で水洗化が期待され、投資効果の高 い地区から順次進めてまいります。今後、整備する22地区のうち優先的に整備する大興寺第 1分区をはじめとする3地区については、平成25年度までに着手してまいります。それ以外の 19地区については、今後、整備を進める中で具体的な年次計画を策定してまいりたいと考えて おります。 次に、2つ目、予算はどの程度必要と考えているかについてでございますが、予算につきまし ては、市街化調整区域で未整備の約150ヘクタールを対象に、測量設計委託料、面整備工事 請負費、移設補償費などを事業費として算定し、概算ではございますが、総額約23億円が必 要と考えております。 次に、2点目、市街化調整区域内の公共施設や社会福祉施設等の下水道整備の考え方に ついてでございますが、下水道法及び知多市下水道条例に基づく知多市下水道処理区域外 汚水の流入に関する取扱要綱により、下水道整備計画区域外からの汚水の流入について は、申請のあった汚水の排水量が市の施設能力に支障を及ぼさず、かつ公共施設または社 会福祉施設等の公共施設に類するものなど、一定の許可条件を満たしているものについて は、審査の上、公共下水道施設への接続を認めておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(森田千歳) 出納室担当部長。 ◎出納室担当部長(竹内敏男) 次に、御質問の3番目、市役所窓口業務についての1点目、窓口業務の現金の取り扱いに ついての1つ目、窓口にて現金を取り扱う部署はどこかについてでございますが、現金で収納 する公金としましては、市税及び各種証明手数料、使用料などがあります。取り扱う部署としま しては、総合窓口課はじめ税務課、出納室など課単位で23課となります。 次に、2つ目、現金収入のチェック体制はどのように行っているかについてでございますが、 レジスターが配置されている部署においては、レジスターの記録と申請書の件数及び現金を照 合し、複数チェックを行っておりますが、利用者の多い総合窓口課の証明窓口では、諸証明の 交付申請書の受付職員とレジスターの担当職員2名で、さらに午前から午後の交代時にも複 数の職員によるチェックを実施しております。また、他の部署においても複数の職員で申請書 及び台帳などと現金との照合、収納状況を入金リストで確認するなどの方法により、今後とも 適正な公金管理に努めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。 ○議長(森田千歳) 総務部長。 ◎総務部長(太田十吉) 次に、2点目、確定申告の対応についての1つ目、市役所にて受け付ける件数についてでご ざいますが、所得税の確定申告受付件数は、前年実績では面談により収受したものは7,275 件、自書申告によるもの2,197件、市民税の申告受付件数は面談によるものは652件、自書申 告によるもの1,289件となっています。また、今年の2月末における確定申告書収受件数は前 年比5.1パーセント増の4,727件でございます。現行制度のもとでは、年金受給者の増加などに より、今後、確定申告書の提出件数も増加するものと考えています。 次に、2つ目、待ち時間はどの程度かについてでございますが、統計的な数値はございませ んが、会場開設初日や週の始まりなど、来場者が300人を超える日などは待ち時間が90分を 超える方もありますが、平均待ち時間は60分を下回るものと考えております。 次に、3つ目、確定申告の窓口拡大の考えはないかについてでございますが、現在、市役所 1階多目的会議室を会場に収納課職員も含め、常時職員12名程度の体制で実施しておりま す。また、期間中、税務署職員の派遣を9日間、税理士の派遣を13日間受け、協力しながら実 施し、さらに東部・岡田・旭公民館においても7日間実施いたしております。混雑の緩和に向 け、納税者本人による自書申告の推進や税務署職員の派遣要請等、可能なものから実施し ていきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(森田千歳) 7番 向山孝史議員。 ◆7番(向山孝史) それぞれの答弁ありがとうございました。それでは、数点要望を申し上げたいと思います。 まず、資源回収について調査したところ、30から50パーセントが入っておるというようなことで ございました。以前から私も見ておりますと空き缶など不燃物としての廃棄が、大変多く見受け られ、住民の皆様にも私も資源として出していただくようお願いをしておりますが、アパートの住 民の方からは、やはり1か月保管していくのは大変だと。したがって、スペースがなく、ごみとし て出しておるというようなことも聞いております。それを見掛けた私どもの地域のある方が、ご みを出された後、空き缶、空き瓶、ペットボトル等資源となるものをボランティア的に回収されて おります。住民からは自分が出したごみ袋を他人があさっていることに対して、大変住民は不 快に思い、また、回収されている方は住民のマナーが悪いから困ると、双方が私に苦情を言っ てまいります。したがって、資源回収量は先ほどの数字を見ますと、数年横ばいの状況であり ますので、新たな取り組みも必要かと思います。行政として資源回収の啓発をさらに進めると ともに、以前からお願いをしております地域による一時保管場所の設置も進めていただきたい と思っております。 また、鉄スクラップ等の資源高騰により、先ほどスチール管等は1.5円から18円くらいになっ たというようなことでございまして、それにより最近では毎日のようにスクラップ等の盗難被害 が多発しております。知多市内の公共施設もかなりそのようなものがあろうかと思いますので、 公共施設の防衛策もあわせてお願いしておきたいと思っております。 あと、廃食用油の有効活用について、全国各地でバイオディーゼル燃料を活用される事例 が多々報告されております。バイオディーゼル燃料は排ガス中の黒煙が3分の1になる。硫黄 酸化物がほとんど含まれてなく、環境保全につながり、今後、ますます注目されております。長 野県上田市や愛知県の田原市では、遊休農地に菜種を作付し、菜種油を摂取、一般家庭に 販売し、廃油を回収するなど、広く循環型社会のPRがなされております。知多市はエネルギー 産業の基地、拠点であり、南5区の土地利用も今後の課題になってまいります。一部で菜種を 栽培し、食用油として販売し、廃食用油を回収・燃料化し、知多市のごみ収集車はすべてバイ オディーゼル燃料で走らせているシステムを確立していただき、環境にやさしい知多エネルギ ー基地として全国にPRしていただきたいと思います。 下水道については、未整備地区の皆さんから、高齢化により毎月1回の側溝掃除が大変で 何とかしてほしい。40年も前から要望しておりますが、知多市の行政からは取り残されていると いう被害意識まで持たれております。ぜひ具体的な整備計画、先ほどは一応3地区について は平成25年というような具体的な年次計画も示されましたとおり、順次進めていっていただけ ればありがたいと思っております。 あと、確定申告については、窓口拡大について考えていくというような答弁もいただきました。 やはり体育館ですとか、勤労文化会館など広いスペースを確保し、確定申告の時期には税務 課だけではなく市役所全員が応援体制のもとで窓口拡大をお願いし、市民サービスの向上を お願いしたいと思います。 あと、公金の取り扱いについてでございますが、きちっとしたチェックをしたり、複数人でチェ ックされているということでございます。しかし、看護専門学校での不祥事件については、知多 市のホームページの掲示板等、大変厳しい指摘がなされております。当然、職員の皆様も見ら れていると思いますが、我々議員に対しても、相当厳しくチェック機能が果たされていないとい うような記事も出ております。刑事告発もしない、処分が甘過ぎる、氏名が公表されていないな ど、幹部職員の皆様には疑念を持たれているような状況でございます。限られた一部の市民 の指摘ではありますが、真摯に受け止め、信頼回復のため職員一丸となって取り組んでいた だくよう要望を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍 手) ○議長(森田千歳) 7番 向山孝史議員の質問を終わります。
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