長草天神社

愛知県大府市長草天神社のどぶろくまつり
毎年2月の天下の奇祭、「長草天神社 どぶろく祭り」は、室町時代から500年以上も続けられている長草天神社(愛知県大府市)で行われる伝統行事。大府市無形民俗文化財に指定されており、毎年大勢の参拝客が訪れ、氏子が醸造したどぶろくが神前に奉納され、参拝客にも振舞いや投餅などで賑わう。また福と徳を授けると言われる酒好きの猩猩(しょうじょう)が、高さ3mの巨体を揺さぶり赤ら顔で登場する。
「どぶろく祭り」の起源は、明応3年(1494年)に、知多郡の地頭であった藤田民部により寄進された一反の御供田の収穫米で醸造した御神酒(どぶろく)を神前にお供えし、そのどぶろくを氏子や参拝者に振舞ったこととされている。
以降、毎年、旧暦正月の25日には、「どぶろく祭り」が開催されてきたが、その後、時代の流れにより、一時御神酒(どぶろく)醸造を中止したところ、長草村の領内で疫病が蔓延し、たくさんの犠牲者が出た。この災いは、祭礼のどぶろく醸造を中止したためだとする人々の声を受け、当時の地頭名府士村傳兵衛の主唱により、どぶろく醸造が再開された。
それ以降、「どぶろく祭り」はどんなに凶作の年も中止されることなく続けられてきた。今日では、伝統ある「長草どぶろく祭り」として近郊の方はもちろん、遠方からも愛好家が訪れる人気の伝統行事となっている。

2012年2月19日(日)撮影
快晴に恵まれ多くの人たちが参拝していた。屋台も年々増えて子どもたちが楽しそうだ。
正午からどぶろくが振る舞われるが、長蛇の列が続く。
屋台が並ぶ通路には猩猩(しょうじょう)が、高さ3mの巨体を揺さぶり赤ら顔で登場する。頭を叩いて厄を払ってくれる。
15時から子供、女性、男性別に餅撒きが開催され人気である。
(2011年2月20日撮影)