会社を退職し、地域社会に入る男性の皆さんへ
(私の経験からのアドバイス)

いまや会社は、社員を会社人間にしておくことが、本人のためにも会社のためにも危険であり、いつまでも乳離れできなくさせる恐れがあることを認識すべきである。
ドラッカー 1959年刊行『現代の経営』から

退職をすると、それまで仕事や会社などを通してつながっていた社会との関わり合いが一変します。可能なかぎり、早い時期に社会との関わり合いを持つことをお勧めします。1959年にドラッカーが指摘していることが、理解できる年齢になりました。

会社と地域社会の構造の違いの認識が必要です。
会社は上下関係のある強力なつながりが出来上がっている組織です。私たちはその中に強制的に組み込まれていて、そこは「やさしさ」や「相手を思いやる」ことは不要(邪魔)な世界でした。
地域社会に参加するためには、自分から求めて人とのつながりを作らねばなりません。仲間入りするためには会社勤務時代に奪い取られた「やさしさ」「相手を思いやる」ことが必要です。
(余談) 会社勤務時代に上位にいた役職者ほど「やさしさ」「相手を思いやる」ことに欠けている人が多い。

人間的魅力を磨きましょう。
地域社会の仲間は「今のあなたがどのような人」なのかを見ています。過去の栄光は不要(邪魔)です。
聞かれなくても、聞かれても会社勤務時代の自慢話は禁句、即嫌われ者になります。
(余談) 過去の栄光でなく、今いるあなたがどのような人かが問われています。人間的魅力が溢れるあなたであれば、相手はどのような過去を経験し、今のあなたがいるのか興味を持って聞き出すでしょう。その時も出来るだけさりげなく答えましょう。
過去の栄光を話したければ、会社勤務時代の仲間とどうぞ・・・
新しい仲間に溶け込めないことが多い場合は、自分に何らかの問題があることを自覚しましょう。

地域社会で元気に活躍する女性を見習いましょう。
思うに専業主婦の方々は元々地域の中で、上手につながりを作っています。どこに行っても女性の元気さが目立ちます。一緒に行動すると男性からは得られない物を得ることが出来ます。
(余談) 女性はおしゃべり大好き、仲間を作るのが上手です。わがままなご主人を上手く操る情報が飛び交います。
家にひきこもりのご主人を心配していますが・・・
共に遊び、活動出来る女性の友人をたくさん造りましょう。楽しいですよ♪
退職するまでは、女性が大の苦手でしたが、地域社会で元気な女性と関わり合うことで完全に解消されました。時々出て来る私のわがままも遠慮なく指摘してくれます。

トヨタの創業者・豊田佐吉の有名な言葉に「障子を開けてみよ!外は広いぞ!」があります。これは退職した私たちにも当てはまる言葉です。家に引き込まらず、積極的に外へ出ましょう!そこには新しい世界があります。

ボランティア活動を通じて得られる達成感や人からの感謝、新たな発見などは、リタイヤ後の生活に潤いと生きがいをもたらしてくれます。そして自分の世界がどんどん広がっていくことにもなります。