・アンサンブル「妙」(MYO)・サロンコンサート

、プログラム   


 ・第一部「妙なるクラッシックの世界」( 25' )
  # モーツァルト/ディヴェルティメント第1番ニ長調K.136〜第1楽章
  # 楽器紹介 〜ロッシーニ/弦楽のためのソナタ第3番ハ長調〜第3楽章
    〔 岡崎編/Violaあり ! バージョン 〕
  # バッハ/「マタイ受難曲」〜第47曲アリア「主よ、憐れみたまえ」
    〔 アルト: 谷田育代さん 〕
  # パッヘルベル/弦楽のためのカノン

 −−−−−−休憩 〜 お茶・ケーキタイム (10 ' ) −−−−−−−−−−−−−−−

 ・第2部「もっともっとクラッシックを楽しもう!!」( 25' )
  # しろうと指揮者コーナー〜ブラームス/ハンガリー舞曲第5番 (抜粋)
    ( 会場から2人ほど希望者を募って、指揮してもらいます ! )
  # ピアノとともに〜
   ベートーヴェン/エリーゼのために (P: 知多市在住の子供さん )
   モーツァルト/トルコ行進曲 〔P: 山本敦子さん〕
    ( 2曲共、アンサンブルで伴奏するヴァージョンです ! )
  # アンサンブルと共演コーナー〜 ( Fl. , Perc./ 知多市吹奏楽団メンバー )
   ビゼー/「アルルの女」〜ファランドール (抜粋)
    (コントラバスと打楽器で、しろうとさんに参加してもらいます ! )

 ・第3部「音楽は世界をめぐる」 (25' )
  # にほんのうた・メドレー 〔 歌 : 谷田育代さん 〕
   (花〜どんぐりころころ〜しゃぼん玉〜ふるさと〜荒城の月 )
  # 美しく青きドナウ 
  # リチャード・クレイダーマン・メドレー 〔 P: 山本敦子さん〕
   ( 愛のコンチェルト〜渚のアデリーヌ )
  #  映画「スティング」より〜ジ・エンタティナー
  #  映画「タイタニック」より〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン

 ・アンコール ( 3' )

  # ラデッキー行進曲 ( Fl. , Perc./ 知多市吹奏楽団メンバー )


アンサンブル妙/出演者

森 亘
(ヴァイオリン)
岡崎 美奈子 (ヴァイオリン)
吉田こうじ (ヴィオラ)
小縣 歩 (チェロ)
岡崎 隆 (コントラバス)
山本 敦子 (ピアノ )
谷田 育代 ( メゾ・ソプラノ/司会 )



曲目解説                 ( 解説/古戸弁蔵 )


 第一部「妙なるクラッシックの世界」

  コンサートの最初は、まずクラッシックの代表的な名曲の数々をお楽しみいただきましょう。たとえ曲の題名には馴染みがなく ても、きっとどこかで耳にされたことのあるメロディが、たくさん出てくると思います。

# モーツァルト/ディヴェルティメント第1番ニ長調K.136〜第1楽章 ( 4 ' )
  ディヴェルティメントには「喜遊曲」という、まことに素晴しい日本語訳があります。この第1番は、最も親しまれているもの で、モーツァルトがわずか16才の時に作曲されました。曲全体に青春の息吹きにも似た、清々しさがあふれています。

# 楽器紹介 〜ロッシーニ/弦楽のためのソナタ第3番ハ長調〜第3楽章 ( 4 ' )
  ではここで、今日のアンサンブルの楽器の紹介をしましょう。弦楽器は小さい方から順にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コ ントラバスの4種類があります。このソナタは、ロッシーニがわずか12才の時に作曲されました。本来ですとヴィオラは入って いないのですが、今日は名手・吉田こうじさんのために、特別にヴィオラを含む編曲でお届けします。それぞれの楽器が代わる代 わるにソロを弾いて行くという、楽器の紹介にふさわしい、とても楽しい曲です。各々の楽器の音色の違いをお楽しみください。

# バッハ/「マタイ受難曲」〜第47曲アリア「主よ、憐れみたまえ」 ( 7' )〔 アルト: 谷田 育代さん 〕
  今回このコンサートのお話をいただいた時、真っ先にこの曲を演奏したい!! と思いました。なぜならばこの曲は、すべてのクラ シック音楽の中で私が最も好きな曲だからです。べつに私はクリスチャンでも何でもありません。しかしこの曲を耳にするたびに そのあまりの素晴しさに、私はいつも不覚の涙を流してしまうのです。どうかつまらない予備知識など抜きで、この美しいアリア をぜひお楽しみください。

# パッヘルベル/弦楽のためのカノン ( 8 ' )
  山下達郎の「クリスマス・イブ」の間奏にも使われている、お馴染みの曲です。皆さんは昔小学校の頃、音楽の時間にきっと
 「♪かえるのうたがー きこえてくるよー♪」と輪唱されたことが一度はおありでしょう。実はこのカノンも、それとまったく同 じ仕組みで作曲されているのです。そのようにシンプルな作曲法にもかかわらず、曲が次第に盛り上がって行く素晴しさは比類が ありません。間違いなく、バロック期を代表する人気ナンバー・1の名曲と申せましょう。
 
第2部「もっともっとクラッシックを楽しもう!!」

  さて次はアンサンブル妙の演奏に、会場の皆さんにも参加していただくコーナーです。

# しろうと指揮者コーナー〜ブラームス/ハンガリー舞曲第5番 ( 3 ' )
  ブラームスはピアノの連弾のために、ハンガリー民謡を題材とした「ハンガリー舞曲」を、全部で21曲作曲しました。
 その中でもこの第5番は特に有名なもので、今日でも広く愛され続けています。映画「チャップリンの独裁者」の中で、床屋に扮 するチャップリンが、ラジオから流れてくるこの曲似合わせて、じつに見事にパントマイムを演じていましたね。まずは、私たち が見本演奏をしますので、その後に「この曲を指揮してみたい」と思われる方、どうか遠慮なく手をあげてください !

# ピアノとともに〜
 ベートーヴェン/エリーゼのために ( 4 ' ) 〔 ピアノ: 海老原 優里さん 〕
  ベートーヴェンというと「運命」が連想されるように、しかめっ面をした怖い人というイメージがありますね。 でも、この  「エリーゼのために」は、何と愛らしくて美しい曲なのでしょう。わが国でもピアノを習う子供たちは、必ずといっていいほど一 度は練習する曲のため「子供の音楽」のように捉えられがちなのですが、筆者はウイルヘルム・ケンプというピアニストが、80 才を過ぎてから行ったコンサートのアンコールでのこの曲の演奏を、いまだに忘れる事ができません。それは長い人生を通りすぎ てきた者だけが表現できる、まさに不滅の宝物のような見事な演奏だったのです。
  このコンサートで私たちが希望したことのひとつに、私と同じ知多市にお住まいの皆さんに、少しでも多くこのコンサートに参 加して欲しい、ということがありました。そこで去年、私たちと一緒に「エリーゼのために」をひいてくださる子供さんを「広報 ちた」で募集していただいたところ、予想を上回る大勢のご応募をいただきました。本当に嬉しく、感謝しています。今日はその 中から代表として、八幡中学校3年生の海老原優里さんに演奏していただきます。

モーツァルト/トルコ行進曲 ( 6 ' ) 〔ピアノ: 山本 敦子さん〕
  前のエリーゼと同様、子供たちの練習曲としても広く親しまれている名曲です。原曲はピアノ・ソナタ第11番の第3楽章「ロ ンド」で、モーツァルトが大好きだったトルコの軍楽隊風の、マーチの形式を取っています。
 なお今日は、ピアノだけでなくアンサンブルと共演という形で演奏するということで、このソナタと同様「トルコ風」という題名 が付いている、ヴァイオリン協奏曲第5番の一部を「むりやり」前奏としてくっつけて編曲してみました。また曲のなかで、突然 まったく違う曲になってしまうという、アレンジャーのイタズラ部分もあります。どうかご期待ください。   

# アンサンブルと共演コーナー〜 ( フルート , 打楽器/ 知多市吹奏楽団の皆さん )
  ビゼー/「アルルの女」〜ファランドール より ( 3 ' )
 「私は楽器は何もやったことがありません・・・」という方でもOK !  今日は特別に、誰でもすぐ音が出せる楽器と曲とを用意 しました。 音楽の時間に必ず勉強するフランスの作曲家・ビゼーの「アルルの女」から、有名な「ファランドール」です。この 曲の太鼓とコントラバスなら、まだいちども楽器を習ったことがない、という方でも大丈夫です。今日は特別に知多市吹奏楽団の 皆さんが、見 本演奏の際に打楽器とフルートで参加してくださいます。会場の皆さんも、ぜひ私たちと一緒に演奏しましょう !!

第3部「音楽は世界をめぐる」

   コンサートもいよいよ最後のコーナーとなってしまいました。ここではクラッシックにとどまらず、広く愛されている世界の  名曲の数々をお楽しみいただきたいと思います。

# にほんのうた・メドレー ( 12 ' ) 〔 歌 : 谷田育代さん 〕 
     (花〜どんぐりころころ〜しゃぼん玉〜ふるさと〜荒城の月 )
  現代は宇多田ヒカルの大ヒットに代表されるように、リズム・サウンド中心の音楽が主流のように見受けられます。しかし時代 をこえて、本当に心から多くの人々に支持され愛され続けていく音楽というのは、やはり心にしみる美しいメロディー、ハーモニ ーを大切にした音楽ではないでしょうか。知多市でも少し前に安田祥子・由紀さおりのコンサートが行われ、大盛況だったと伺っ ています。今回のコンサートに先立つ実行委員会でも、メンバーの方から「にほんのうた」のご希望をいただき、プログラムに入 れさせていただくことに致しました。なつかしい日本の名曲の数々を、今日はたっぷりとメドレーでお楽しみください。

# 美しく青きドナウ ( 6 ' )
  19世紀末にウィーンを中心として起こったウィンナ・ワルツのブームは、またたく間に全世界に広がり、その親しみやすい内 容はクラッシックの大衆化にも大いに貢献したと言われています。今日でも、毎年1月1日に行われるウィーン・フィルによる  ニューイヤー・コンサートは大人気で、その最後に必ず演奏されるのがこの「美しく青きドナウ」です。
 つい先日、わが知多市でも「ウィンナ・ワルツ・オーケストラ」のコンサートが行われましたね。
 今日はまたそれとは一味違う、小編成による「シュランメル風」の「青きドナウ」を、ぜひお楽しみください。

# リチャード・クレイダーマン・メドレー ( 7 ' )〔 P: 山本敦子さん〕 ( 愛のコンチェルト〜渚のアデリーヌ )
  金髪に蒼い瞳の貴公子が、世にも美しいピアノを奏でる・・・70年代後半に巻き起こったリチャード・クレイダーマン・ブー ムは、それはすさまじいものでした。じつはクレイダーマンは本名ではなく (本名はフィリップ・パゲス・・・悪いけど何か、あ まりパッとしない名前ですね )、作品も彼自身の手によるものでは無かったのですが、その演奏はまことに素晴しいものでした。 最近NHKテレビの「ピアノのおけいこ」という番組で、すっかりオジサンになってしまったクレイダーマンを見て、ガッカリ  された方も多いのではないでしょうか。今日は彼の5枚目のアルバム・タイトルでもある「愛のコンチェルト」と、"クレイダー マンといえばこの曲"「渚のアデリーヌ」の2曲を、メドレーでお贈りします。

#  映画「スティング」より〜ジ・エンタティナー ( 4 ' )
  今世紀初頭にアメリカで活躍した作曲家、スコット・ジョプリンは、「ラグタイム・ミュージック」の創始者として、ジャズ界 だけでなく、ひろくクラシックの分野からも大きく評価されています。そのジョプリンの音楽の魅力を余すところなく紹介してく れたのが、アメリカ映画「スティング」でした。思わず体がワクワクしてくるような「ジ・エンタティナー」は、ジョブリンの代 表作で、いまやスタンダード・ナンバーとして世界中で愛されている名曲です。

#  映画「タイタニック」より「愛のテーマ」〜マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン ( 6 ' )

 「もういい・・・私は君たちと一緒に演奏できて、本当に幸せだった・・・・」そう言った後、静かに賛美歌のメロディーを奏き はじめるヴァイオリン奏者・・・映画「タイタニック」のなかで、最も感動的なシーンの一つでした。
 近年いろいろな意味で、これほど話題を集めた映画もないでしょう。それはCGを駆使したスペクタクル場面もさることながら、 やはりディカプリォらの悲しいラブ・ストーリー、それにセリーヌ・ディオンの歌うテーマ曲「 いく夜も、いく夜も、私はあな たの姿を夢に見た・・・私は魂の高まりを感じてゆく」 ( My Heart will go on ) のすばらしさが、この映画の魅力を高めるの に、多大な貢献をしていたと言えるのではないでしょうか。
 今日のコンサートの最後に、この美しいラブ・ソングを皆様にお届けいたします。