名古屋パストラーレ合奏団 / 武豊ビエンナーレ コンサート
 〜バロックと日本の名曲を集めて〜

 名古屋パストラーレ合奏団が武豊に、ひと足早い春の響きをお届けします! 
このコンサートは「バロックと日本」の2部構成になっています。
 第1部ではパッヘルベル「カノン」、ヴィヴァルディ「春」、バッハ「アリア」など、どなたもよくご存知のバロックの名曲の数々を、第2部では美しいメロディーとハーモニーに満ちた、名古屋が生んだ最もロマンティックな作品である川島博さんの「弦楽セレナード」、そしてソプラノの本田美香さんをお招きして滝廉太郎の「花」「荒城の月」など懐かしい「日本のうた」の数々を演奏します。
初春のひととき、美しい弦楽合奏と「うた」の世界を、どうぞ心ゆくまでお楽しみください。

 プログラム

★ パッヘルベル/カノン
★ ヴィヴァルディ/「春」 (協奏曲集「和声と創意への試み」より
   第1番)
★ バッハ/アリア(管弦楽組曲第3番より)
★ ヘンデル/合奏協奏曲ト短調 Op.6-6
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★ 川島 博/絃楽合奏曲「セレナーデ」 part1,  part2 (1994)
★ にほんのうた・メドレー
  (花〜どんぐりころころ〜しゃぼん玉〜ふるさと〜荒城の月)

  ソプラノ/ 本田 美香   

 愛知県立芸術大学音楽学部声楽専攻卒業。同大学大学院音楽研究科修了。
在学中に第11回大幸財団丹羽奨学生に選抜される。
2006年 オペラ「ナクソス島のアリアドネ」エヒョー役でオペラデビュー。
2008年 愛知県文化振興事業団主催「第2回 あいちの未来を紡ぐ! コンサート」に出演。
2010年 福島県FCT郡山少年少女合唱団と共に、ブタペスト・ドゥナパロタにて海外演奏を行う。
名古屋市文化振興事業団主催の「クリスマスロマンチックコンサート」、「第32回名古屋大学博物館コンサート」、「J.S.Bach-Musikkapelleコンサート」など、各種コンサートにソリストとして出演。
これまでに、平野強子、林安喜子、大下久見子の各氏に師事。


  指揮/ 岡崎 隆

 1971〜2008年 名古屋フィルハーモニー交響楽団コントラバス奏者を勤める。退団後は名古屋フィルをはじめ複数のオーケストラ、室内楽コンサートの客演奏者として出演する傍ら、戦前を中心とした日本の作曲家の研究、演奏のための浄書譜作成をライフワークとし、これまでに50曲に及ぶ作品の浄書譜を完成している。
ピアノを浅川房子氏、コントラバスを西出昌弘、江口朝彦、相葉武久各氏に師事。
2010年6月、知多市で高田三郎「水のいのち」で初めて指揮を体験、今回が2回目となる。


(川島 博/弦楽合奏曲「セレナーデ」について)

 この「セレナーデ」は1994年、第17回名古屋音楽大学作曲学科教員作品演奏会で、黒岩英臣指揮・名古屋パストラーレ合奏団によリ初演されました。 
 作曲者は作品について次のように記しておられます。

“小夜曲----は(私くらいの年齢でしか知らない言葉ですが)セレナートデのことです。この語はアイネ・クライネ・ナハトムジークの直訳でしょう。このモーツァルトやチャイコフスキイのセレナーデがよく知られています。曲は2つの部分に分かれており、後半はパヴァーヌ風な音楽になっています”

 初演時、私はこの作品の叙情的な美しさにすっかり魅せられました。何とロマンティックな曲だろう・・・子供時代に初めて感じたノスタルジーを思い起こさせる優しい旋律は、知らず知らずのうちに私の心の中に染み込んで来たのです。「この美しい作品を、一人でも多くの人々に聴いて欲しい・・・」
2009年、私は演奏用浄書譜の作成を作曲者に申し出、快諾をいただきました。
 今宵は新浄書譜を用いての、初の演奏となります。 (岡崎 隆)


(川島 博氏/プロフィール)

 


  昭和32年東京芸大卒。桐朋学園オーケストラ研究生指揮科修了。長谷川良夫氏に師事。愛知教育大教授、名古屋音大・三重大講師、名古屋オペラ協会運営委員、日本教育音楽協会東海北陸理事、全日本音楽研究会愛知県支部長等の要職を勤める。
 愛知県芸術選奨文化賞、栃木県足利市民文化賞受賞。作曲作品に歌劇「琵琶白菊物語」、ピアノ協奏曲、混声合唱曲、女声合唱曲、歌曲、ギター・マンドリン合奏曲等多数。また指揮者として協奏曲や合唱・オペラ等を多数指揮。現在、女声合唱団「コール・ブリュッセ」指揮者。