10月のひとりごと

BACK

04/10/30(土)

白洲正子「遊鬼ーわが師 わが友」を読む。美術評論家洲之内徹の章で,若い人が暗い絵を欲しがる。若い人には陰気なのがいいにかな,という友人に「とも言えるし,陰気さに耐えられるのが若さだとも言えるのかもしれない」という彼の言葉に同感。

若さというか,強さかもしれない。私は弱い。苦しんでいる人を直視できない。美しいもの・快いものしか見ようとしない。


04/10/25(月)

新潟県はお気の毒である。その時私たちは映画館にいた。映画の後ピザを食べていたときに,なんだか揺れを感じたのが,何回めかの余震だったのだろう。駐車場で待っていた主人が,「富山に電話しなさい。さっきのは新潟で大地震があったらしい。」という。カーラジオでニュースを聞いたらしい。すぐ,携帯で実家に電話してみると,富山の方は大丈夫らしい。最初姪がでたのだが,母に替わって貰った。うれしかった。なぜなら,普通に話ができたから。この前の台風のことも話していた。ひどい風で村の木が何本か倒れたそうだ。

このところ,台風の度に何回か実家の父が電話をくれた。これまでは母がかけてきたものだが,父が自ら電話してくるのは,母がよほど悪いのかと思っていた。父はせっかちで,ワンマンだ。この前は電話に出たとたんカミナリが落ちた。こんなに遅くまでどこに行っていたのかと。(そりゃ,遅くなる日もありますがな。)父に怒鳴られると,たいていの人は黙り込む。嵐が過ぎ去ればどうってことはないのだが,あんまり怒らせると父の心臓が心配だ。であるからして,私は仕事で遅くなったことにしておいた。

それにしても新潟県はお気の毒である。副知事のT君は高校の同学年なのだが,拉致問題に,台風に,地震と,難題続きで大変だろうな。体を壊さないでのりきれますように。私にできることは何だろう?


04/10/23(土)

「風の男ー白洲次郎」(新潮社文庫)を一気に読む。なんとまあダンディなお人でしょう。白洲正子の選んだ人だけのことはある。5月に出たサライに特集されていたみたいなのだが,在庫はなく,図書館の方も貸し出されていて読めない。今白洲家がブームとは知らなかった。この世には嫌なやつもいれば,こんなすてきな人もいるんだ。

「人に好かれようと思って仕事をするな。むしろ半分の人間に積極的に嫌われるように努力しないと、ちゃんとした仕事はできねえぞ」

白洲次郎にはいろんなエピソードがあるが,東北電力会長時代にかわいがっていた建設業者に言った言葉が身に染みる。彼の人となりを表していると思う。


04/10/16(土)

お義父さんの畑でサツマイモを掘った後,久しぶりにGさんのテニス教室に行く。丁寧にボール出しをして下さるので嬉しい。Kさんが見違える程上達していた。どこに打ってもボレーで取られてしまう。明日は主人はH市の試合なので,Uのテニスはどうしようかな?

04/10/15(金)

山崎まさよしのファンクラブイベントだった。会場は職場の近くだったので,ぎりぎりまで仕事ができた。会場近くの地下鉄出口からそれらしき人たちが急ぎ足で行くのについていった。会場では一人ずつ身分証明書を見せる。クラブ員本人しか入れないのだ。別に秘密めいた特別のことはないのだが,オークションで高値で出回っているらしい。通常のイベントと違うのはトークがあること,プレゼントがあること(3名のみ),会場にカメラが入り,直接山崎に質問できること(数名のみ)。あらかじめ会場ごとに募ったリクエスト曲をやってくれること。歌ってくれる曲数は通常ライブの半分以下であること。

前回のFCイベントよりは良かったが,やはり,演奏は良くない。選曲は良かった。
1.十六夜 
2.名前のない鳥
3.はじめてのチュウ(会場のかけ声で)
4.ツバメ(ピアノで)
5.フェイズ
6.月明かりに照らされて
(映像で)ヤサ男の夢(若い・細い・茶髪・挙動不審・歌詞間違えすぎ・会場爆笑の渦)
7.アレルギーの特効薬
8.ドミノ
9.コイン

大好きな曲が多かったが,会場の音響が悪すぎた。ボリュウムが大きすぎる。耳が痛くて何曲かは耳をふさいで聴いた。ギターの音は割れていたし,山崎は気持ちよさそうに声を張り上げるがこちらの気持ちは沈む。最後に大好きな「コイン」(名古屋会場のリクエスト第1位)を聴けたのに,なんだか満たされない思いで会場を出た。私の前を足早に急ぐ人たちはみんな同じ思いだったのかもしれない。


04/10/14(木)

今日は部分日食。11時少し前から太陽の左肩が欠け始めた。遮光板は数が限られているので,クラスに数枚ずつ配られただけだったが,十分だった。天気に恵まれて良かった。ほんんっっとに良いお天気。どっかに出かけたいなあ。まだ今年は何処の山にも出かけていないよお。


04/10/12(火)

風邪気味だったので,家事を何もせず,買い物,映画,テニス,水泳,朝寝,昼寝,テニス,読書で3連休が終わった。今日は耳が痛い。別に小言を言われたからではなく,ほんとに痛むのだ。中耳炎かもしれない。明日ひどかったら,病院へ行ってみよう。


04/10/9(土)

このところ急に肌寒くなって喉の調子がおかしかったのだが,昨夜の飲み会が決定打だった。今日はうだうだと過ごしイーオンに行く。映画はあまりいいのがなかったのだが,あまり期待せずに入った「ツイステッド」がなかなかよかった。

主人公の女性警察官がかっこいいのよ。頭が切れる。けんかばやい。ピュア。酒が強い。孤独。バーで男を引っかける。今まで見たことのないキャラだ。女性の強さもここまで来たかという感動さえ覚えた。

監督は「存在の耐えられない軽さ」のフィリップ・カウフマン。主役のアシュレイ・ジャドの脇にサミュエル・L・ジャクソン,アンディ・ガルシア。贅沢だよねえ。


04/10/6(水)

「生き方のツケがボケに出る」という怖いタイトルの本を読んでいる。痴呆にはいくつかのタイプがあるが,一般的な老人性痴呆についての記述の中で,百歳を越えて社会人として通用する運動能力,判断能力を持っている人たちの調査結果があった。その人たちに共通しているのは,

1.体が頑健で足腰がしっかりしていること。
2.生き甲斐,趣味。交友があり,人生を楽しんでいること。
3.高学歴。つまり,意欲,好奇心,向上心,研究心旺盛な人。
4.積極的で,自己主張の強い性格。
5.酒・たばこはやらない。

以上の項目は「どうしたらボケを予防できるか」の内容とかぶるのだそうだ。私はいったい百歳までかくしゃくと生きることはできるのだろうかと考えさせられた。「愛がボケを救う」の章の「自立していない夫,寄生虫的な妻はボケる」の項も興味深かった。仲良きことは美しき哉ではいけないのだ。夫も妻も一人の自立した人間として生きなければいけない。実家の母がボケたのは,ワンマンな父のせいかもしれない。であるからして,私はもっと自己主張することにした。


04/10/5(火)

おんがく日めくりというYAMAHAのサイトを見ている。簡潔に生涯とエピソードがまとめられた文が面白いのだが人物のイラスト味があってよろしい。だがしかし,今日の山口百恵はなんじゃこりゃ,あんまりだ。どうみても男性が女装しているように見える。これじゃ百恵さんがかわいそでしょ。

思い出したのが,クリムト。この人の描く女性もまるで男だ。なんなんだろう?女性の中に男性的なものを感じているのか,自分自身を投影しているのか,それは分からない。


04/10/2(土)

自然観察会で近くの小川で魚採り。1時間ほどでシラハエの稚魚,ヨシノボリなどのハゼ,はさみに白い綿のような毛があるモクズガニ,透明で内蔵が透けて見えるテナガエビ,ヤゴ,お尻に長い気管を持っているタイコウチ,アメリカザリガニなど様々な生き物を採った。小学生と母親が多かったが,お父さんたちも熱心だった。でも,若いお父さんは捕まえるのは上手ではない。ちょっとしたコツがある。

まず,魚が隠れていそうなヨシの茂みや,石の陰を見つける。その下流にタモを川底に垂直に立てる。そのとき,網が開いていること,川底に密着していること。次に片方の足で水音を立てて追い込む。タモの方は動かさず魚に警戒させない。追い込んだらすぐにタモを引き上げる。

採った生き物は種類別に分類し,講師の方に生態などの話を伺った。私たちのバケツの中身はそのまま家に持ち帰り,水槽に入れてある。泳ぐ様子がそれぞれ面白い。