11月のひとりごと


06/11/11(土) 

 
「週初めの頃になんかカーディガンの袖口がちくちく痒いなと思って腕を見たら、赤いぼつぼつが出てたんです。そのうち治るだろうと思っていたら、ますますひどくなったので、以前使っていた薬を塗りました。二日たっても治らずとうとう水泡ができてきてこんなにひどくなったんです。私、化繊のものにかぶれ易いんです。」「そのカーディガンは、初めて着たんですか。」「いいえ、前にも着ていました。たまたま、体調が悪かったのかもしれません。」「カーディガンぐらいでこんなにひどくなりませんよ。何かさわりませんでしたか。」「実は山に行きました。・・・。」

そうなのだ。鍋倉山登山の注意書きを思い出した。曰く「危険な動植物に注意してください。」幸いクマには出会わなかったが、きっとウルシにやられたのだ。左の二の腕が真っ赤に腫れてただれてしまった。

処方箋用紙をもらい薬局に寄る。この総合病院には指定薬局が3つもあり、そのうち2箇所は県道の傍に隣り合って営業している。以前は県道に近い方だったが、混んでいたので奥のほうの店に入った。中は殺風景だったが、薬剤師さんが3人もいる。薬を待っている間お茶を出してくれた。そして、私の座っているところまで来て、薬についてていねいに説明してくれた。ところがである。私は、薬だけではなく、軟膏を塗るリント布というものと、幅の広い包帯も必要だったのだ。毎日2度は張替えないといけないのだ。その薬剤師さんはMサイズの滅菌ガーゼ、Mサイズの包帯、テープ、サポータータイプの包帯を持ってきた。私の欲しいのはリント布と幅広の包帯だって!もう一度捜しに行く。または、捜すふりをしに行き戻ってきた。「あいにく、今は置いてありませんので、きっと、ドラッグストアに行けばあると思いますので、そこで、お求めください。」とな。「あら、それなら、けっこうですわ。」と、薬とサポータタイプの包帯だけもらい、速攻、隣のはやっている薬局へ入った。「リント布ありますか。」「はい、これで良かったですか。」

やっぱり、はやっている店はそれだけの理由はある。はやっていない店もそれだけの理由はある。


06/11/5(日) 

 

上越の秋山は素晴らしかった。ブナの黄色を基調に、カエデ・ウルシ・マンサクなどの赤、ところどころにスギやマツの緑、里に下りると道端にススキ、更に下りると広々とした野に田や畑。その間を豊かな水を湛えた千曲川がとうとうと流れ、遠くには青みがかった山、近くには紅葉で色づいた山。

ひょんなことで、鍋倉山を知り、土日でいって来た。初日は野沢温泉で外湯めぐり。朝湯もこなして、ゆっくり北上する。森の家に寄り、詳しい地図をもらいコースを確認してから10時から登り始める。樹齢400年と言われる「森太郎」「森姫」などの巨木ブナの谷を一周したあと、トラバース道を頂上へ向かい12時。帰ってきたのが13時で、優雅な秋山を堪能した。登山口までのドライブだけでもあまりの紅葉の盛りに目が回るようだった。

日本の原風景とでもいうのだろう。いまや、絶滅の危機に瀕している天然記念物のような存在だ。上越の中でも有数の豪雪地帯だという。冬には一面深い雪に覆われた真っ白な野山、夏には瑞々しい緑のブナの森、春には、愛らしい菜の花畑。

いつか、宝くじが当たったらここに小さな別荘を建てて、ヤギと鶏を飼いたいと思っております。主人は、クマに食われてしまえと言っておりますが。