ＵＢＷ凛様事後ＳＳＳ 士郎を部屋から追い出して、鍵をかけると、私はぱたんとベッドに横たわった。 「…信じらんない……」 裸のままで、シーツに体をうずめると、嫌でもさっきまでの行為を反芻してしまう。 姿見で確認したわけじゃないけれど、今の私の顔は多分真っ赤なんだろう。 さっきまでの自分。今の自分。これが本当に遠坂凛なのか。 身体には、まだ士郎のが残っていて、しらず、指先でその感触を確かめていた。 「こういうものだったんだ…。」 　 決戦まで、もう時間がないけれど、もう少しだけ余韻にひたってたって許されるだろう。 悔しいけれど、簡単だ、とか、魔術師として当たり前、だとかいいながら私は、この行為を 怖がっていたんだとおもう。それが、士郎の言葉に、行動にまんまと乗せられて、 嬉しいとか、幸せとか、気持ちいいとか感じさせられたのが、とんでもなく、悔しい。 なんであのバカは、する前はさんざん照れてたくせに、いざこととなるとあんなに余裕だったのか…。 「次はぜったい、仕返ししてやるんだからっ」 今回は余裕がなかったけど、この次は私にも分がある筈だ。どんなことでも、２回もすれば、たいていのことはマスターできるもの。 きっとこれだって上手くいくはず。 「覚悟なさい、士郎。この次があるのならあんな風に鳴くのは、貴方の方なんだからっ。」 言葉とは裏腹に、それを思うと頭の芯が甘く疼くように痛くて切ない。 この調子では持ち込めてせめてドローだろうか。 そこまで考えて、「この次」を誓っても、明日勝たなければ、意味をなさないのだとしみじみ思う。 はじめてだからなのか、そういうものなのか、身体も気だるさをがんがん訴えてきていることだし。 もうこんな風にひたるのもそろそろおしまいにしないと。これから私たちは、最後の決戦に赴くのだ。 さあ、魔術師として、思考を切り替え、身体を休めるとしましょうか。