雨上がりの思い出
子供の頃は、雨が嫌いではなかった。
雨を鬱陶しく思う様になったのは、大人になってからだ。
小学生の頃、雨で濡れた道路に、よく虹色の模様が出来ていた。
私には、それが何なのか分からなかった。
雨とセットになって現れてくる物の様に思われて、不思議で綺麗だった。
今思うと、自動車のエンジンからしみ出たオイルだったのだろうか。
その頃は、排水設備が整っていなかったためか、雨が降るとそこら中に大きな水たまりが出来た。
どこから飛んでくるのか、アメンボがたくさん水面を走っていた。
私たちは長靴をはいて、水たまりの中を意味もなく歩いてまわった。
すぐに水が中に入ってきて、長靴をはいていても余り意味がなかった。
けっこう深い水たまりもあったのだと思う。
歩くと長靴の中で水が動いて、蛙のような音を立てた。
ある時、大雨の後、いつも遊んでいる場所一面が水たまりになっていた。
少し高い位置から低いところへ向かって、水が勢いよく流れていた。
誰からともなく、ダムを造ろうということになった。
石や泥を使って作ろうとしたが、流れが強くてなかなかうまくいかなかった。
やっと出来た時には、達成感があった。
最近では、今私が住んでいる郊外でも、アメンボなど見かけない。
子供が水たまりで遊ぶなどということも無くなったのだろう。
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