せんかしの雑文

人の気持ちを読む

タレントのタモリがテレビに出始めた頃は、すぐに消えてゆく人だろうと思っていた。
こんなに長く活躍して、お笑い界のビッグ3と呼ばれる様になるなんて想像も出来なかった。

あの頃、アイパッチをしたタモリがイグアナの真似をするのを見ても、特別に面白いとは思わなかった。
芸人としてなら、彼より面白い人は一杯いたはずだ。
どうやら、タモリの凄さが発揮されるのは、芸人としてではなく司会者としての様だ。

タモリの代表的な番組『笑っていいとも!』が、何十年も続いているのは何故だろう。
私は、いつもタモリが見ている側の視点を持っているからだと思う。
自分で司会をしながら、その時の観客の気持ちが本当に良く分かっている。
まるでタモリ自身が、客席から見ている様に。
これは簡単な事の様で、とても難しい事だと思う。

番組の内容は、いつも面白い訳ではない。
そういう時、彼は無理に盛り上げようとせず、素直に詰まらないと言う。
それで、見ている側は、かえって安心して見ていられる。

使い捨てられる人物で終わるか、人の上に立つ人物に成るかは、どこまで人の気持ちを読めるかで決まる。