モノレール
以前、愛知県の犬山市でモノレールが走っていた。
遊園地と動物園を結ぶ短い路線だった。
ある日、母親から「今度、モノレールに乗りに行くよ」と言われた。
私が小学校にあがる少し前の事だったと思う。
こういう場合、普通の子供なら、無邪気に喜ぶのだろう。
ところが、私は、とても憂鬱な気分になった。
出かけるまでの数日間、訳の分からない不安に覆われていた。
まあ、実際に出かけてしまうと、困る様な事は何も起きなかった。
モノレールがどんなだったのかも、じきに忘れてしまった。
ただ、建物内で停電があって、父親がライターで灯りを取っていた事だけ覚えている。
何かあると、あれこれ考えて不安になるのは、今も同じだ。
状況を自分の力で変えられる自信が持てないからだろうか。
何も起こらないのが一番良いと考えてしまう。
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