ペットの思い出
小学4年頃、私は犬が欲しくてたまらなかった。
家族に犬を飼いたいと頼んだが、許してもらえなかった。
近所の人が、産まれた子犬を要らないかと持って来た時も、祖母が断ってしまった。
私がしょげているのを哀れに思ったのか、しばらくして祖母はどこからか子猫をもらって来てくれた。
家にやって来た日、子猫はとても大人しくしていた。
翌朝には、ボールを前足で転がして元気に走り回っていた。
あまりの変わり様に、借りてきた猫とはよく言ったものだと思った。
昼間は祖母だけになるので、子猫の面倒は主に祖母がみていた。
たまに私が給食の残りを与えると、普段のえさを食べなくなると、祖母に怒られた。
ある日、猫の姿が見えなくなった事があった。
生まれた家に帰っているのかと、祖母が尋ねて行ったがいない。
結局は、物置の2階から降りられなくなっていたのだった。
猫が来てから1年ほどして、祖母は亡くなった。
昼間は誰も居なくなったので、私が学校から帰ると、えさをねだって足元に擦り寄ってきた。
普段は、どちらかと言うと避けられていたので、余程お腹が空いていたのだろう。
それからしばらくして、猫は死んだ。
こんなに早死にしたのは、私のかまい過ぎが原因だったかもしれない。
私は、対象との関係において、適切な距離をとるのが苦手だ。
くっつき過ぎるか、まったく離れてしまうか、どちらかになってしまう。
それ以来、ペットは飼ったことがない。
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