せんかしの雑文

桜の花

ここのところ気温が低めだったので、今年は桜が長く咲いていた。
毎年忘れているのだが、いつも通る道沿いの木がピンクに染まって、ああここに桜の木があったんだと気づく。
桜の花を見ていると懐かしい気持ちになる。

私が通っていた中学校は、校舎の南側に桜並木があった。
入学式の日に咲いていた桜を覚えている。
学生時代の中では、中学の時が一番楽しかった。
過去に戻ることが出来るなら、あの頃に戻ってみたい。

寂しい桜の思い出もある。
二十歳過ぎた頃、将来に迷って苦しい時期があった。
何もする気になれず、東山植物園の池の傍に座って一日過ごした。
八重桜が満開で、時折花びらが静かに舞っていた。
これからの人生で、楽しいことなど来ないような気がしていた。

それでも毎年春が来て、桜の花が咲く。
あれからもう何十年も経った。