せんかしの雑文

ショーウィンドウ

子供の頃、近所の商店街のショーウィンドウを眺めるのが好きだった。
特にお気に入りは、おもちゃ屋と刃物屋だった。

小学3年の夏、おもちゃ屋のショーウィンドウを覚えている。
高級そうな水中眼鏡やシュノーケル、モデルガンなどが飾ってあった。
私には手の届かない物たちは、宝物のように輝いて見えた。

刃物屋のショーウィンドウには、色々なナイフがあった。
登山ナイフや、様々な機能の付いた十徳ナイフなど。
友達と、自分はあれが欲しいと話し合った。
何度見ても飽きなかった。

時が経って、かつての宝物たちは輝きを失った。
手に入れようと思えば、いつでも買えるようになったからだ。
あこがれの物は、手が届かないからこそ価値が有る。