高嶺の花
簡単に手に入らない方が、良いこともあると思う。
子供の頃はプラモデルが好きで、小遣いを工面して買っていた。
なかなか手の届かない高価な物は、眺めるだけで憧れの存在だった。
お年玉をもらったら買おうとか、考えるだけでわくわくした。
大人になって、使えるお金が増えて、その気になればいつでも買えるようになった。
そうなると、もうそれほど欲しいとは思わなくなった。
昔は、テレビは高額品で、その存在感はもっと大きかった。
やがて価格が下がり、録画機器が普及して、見たい番組はいつでも見られるようになった。
時間を都合しなければならなかった頃に比べて、番組の価値は下がったように感じる。
いつでも見られるなら、別に見なくても構わないと思うようになった。
どんな人でも地上に落として、泥まみれにするのが、昨今の風潮だ。
でも、憧れの人は、高嶺の花として眺めている方が良い。
わざわざ自分たちのレベルまで引き下げて、興ざめすることは無い。
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