のんべえ名古屋弁の巻

俺りゃは、のんべえでおらっせるがねぇ。といつの間にゃかそげなニックネームが、50を前にして頂戴してもうたのはひめつつじの仲間達の中で燦然と輝く名誉と云うものだがね。

親から貰ったどえりゃ立派な晴蔵と云う名が、今まで一遍も呼ばれんでいかんわなも。俺りゃの自慢の黒髪を坊主頭にこいて、のんべえとはたぁーけの不満も残るが、ほんでもって百態も只酒を飲ませて呉れるう仰らっせるで、まあ良いか許いたるなも。

そんでも雨の中、傘をさしてピチピチチャプチャプと唄いながら、蝸牛だか蛙と一緒にこくなんざあぁ、俺りゃぞっとしないね。


と思ったら、服を脱がされ、公衆の面前に裸で放り出され、野原で天日干しに一杯とはよくやってくれるじゃん。恥じも外聞もある俺りゃを捕まえてどえりゃあぁ酷い仕打ちとはこのことだわなも。

しかし、そこに蝶をこらっせるは許したろめぇ。蝶と猪口と徳利に山登りが加われば俺りゃ、めちゃんこ幸せでええ
がや!。

山小屋の灯火は格別にロマンチックだがね。飲み交わした見知らぬ山女達は、数えきらすかぁ。と思っていたら、いきなり厳冬期の西穂高じゃんぅ。キツイなあ、柴痴庵は。只で飲ますからって、どうゆう神経しとらっせるのおぉ〜。

マイナス20度のテントの中で、あぁ〜ああぁ〜とぉーれいぃ大失敗してもうたがや。ウイスキー、ワインと日本酒の種類と量を運び揚げた俺りゃの酒蔵が道中で飲んでまって残り僅かじゃん。夜の戸張と供に空っぽに、たあけだにぃ。

後は我先にと寝袋でゴウゴウガアガアの高鼾、突然ドカンと腹を抉られたような気がして、だれだぁ!と目が覚めると、そこは猛吹雪に悲鳴を上げているテントの暗闇の中じゃん。時計はまだ午後9時少し過ぎじゃん。山登りの苦痛は荷物を担いでのやめるの他に、じっと耐える苦痛やっとるもあったがや。

失敗の思いまどろみを繰り返し繰り返し夜明けを待つのは、たあけぇの朝よ、はよやらんか。おまけに俺の処だけ何故、寝床が沈没するだあぁ〜。


そんな寒さに震えた後、温泉で暖まり一杯とはよく考えてらっせる。露天風呂のお湯にお月さんを浮かべて飲めるのは、花鳥風月を愛でる我りゃとしては、どえらあぁおもてなしだがや。湯上りの後は、1升ビンを抱えての美人のお酌の夢でも見よみゃあぁか。

つい朝まで飲まったら、めちゃんこふやけてもうただがや。何とかしてくりあぁ〜ゃせ、たのむわぁ〜柴痴庵や。


温泉の後は、ふやけた体をハンモックに揺られ涼しい森林浴と一杯じゃん。何から何まで至れり尽くせりで泣けてくるがや。そうそうカンカン照りは避けて、こんな一杯もいいがや。

骨休めに揺られて、次の山行は・・・スヤスヤスヤ・・・もう飲めないがや。


タップリと体力を充電の後は、意気揚々と山頂は云うに及ばず登りながらもビールを空けて、木登りや山登りの後は、


ビヤーガーデンのタンクローリを生飲みの反省会。幾らでもあると安心して飲めるとローリのホースをジョッキで中継ぎして俺りゃの口から飲み込んだ先は、内腑の回廊を降って滝となって放出、あぁ〜ああぁ〜、めちゃんこ気持ちがええがや!。

ちゃっと出逢いがあれば別れがまっとるに、こだわりがあれば角が
立つ、無常の世界を悟る俺りゃだがや。

ダルマストーブに温まりながら山小屋の親爺と飲んで話しとせゃあが、一杯よりは二杯と、忘却の彼方から沸々と湧き出る楽しかった山行の思い出に、最近は八甲田山の温泉で初めての混浴があったなも。女達の方が堂々として、どうゆう神経しとるんやあぁ。男がちいちゃくなっとるで。あっちの方は・・・だがや。

秋は焚き火で鮭1本丸ごとのチャンチャン焼きを喰いながらの1杯がよかったがや。北海道から直送の鮭のトロを刺身に、格別だったがや。

こぼしたらあかんじゃんと並々とついだお酒は、はいつくばって一滴たりとも溢さりゃすかと飲み干すのが俺りゃのマナーじゃん。この時、俺りゃの人生を狂わす一大事件発生。

酒はコップで飲むのが我の拘りちゅうもんだがや。平湯街道でのお風呂上りの休憩でコップを忘れナイフでビール缶を切ってコップを作ったじゃん。それに並々とついだビールを飲もうとして、近づけた口元が狂って鼻の天辺をち〜とばかし切り血を出す失態を演じたのが、赤鼻の「のんべえ」キャラクタの誕生だがや。

それもこれも美人が柴痴庵の「つれづれ山行日記」に、描いた悲哀な落書きと「ひめつつじ青空作品展」が致命的となり、のんべえが御在所に登る山仲間の間で一躍有名と相成った次第じゃん。バーブ佐竹も菅原洋一もどちらも似てせん、我も、漫画の姿とはちーとも似せんに、みんなは似てりゃーそっくりじゃんと無責任もたいがいにしてちょ〜。



御在所岳の山中におもろおてどえらあぁ見晴らしの良い岩が仰山あって、行き帰りにその地蔵岩、負ばれ岩、人指し岩の上で飲兵衛さんを連発だがね。

のんべえの百態に眼が廻り廻ってもうて本望というもんだわなもうぅ〜。


春の宴会暮れの忘年会は渓魚苑で、美女達とのさしつさされつを、良くぞ忘れないでくれたなもし。俺りゃにとってこれが結構えりゃあ気に入ってんがや。一晩中差しで飲んでも潰れない、でらええ美女だでいかんわぁ。正直に云うと美女達の方が強いんだ、こんな美女には蝶よりも心が移るというもんだ。

ここは渓魚苑大広間、養老の滝ならぬ天井からお酒がぽたぽたアレアレレどうなってなうのか。まあ良いか、のんべえにお酒なら総てよし、断るたあけもなし。

尾張名古屋は城で持つ、我がひめつつじはのんべえと美女達でもつ。

次回の漫画は美人・美女達の出番をお楽しみに。

‘00年某月某日                のんべえ記