◆ピストンクリアランス
HAYNESマニュアルの数値を基にピストンクリアランスを計算してみました。
これはマニュアルに記載されているR100RS(87年式以降)の数値を使っての計算です。
ピストンクリアランスはモデル毎に違い、同じモデルでも年式によって変更されている場合があります。
計算される場合はそれぞれのマニュアルで数値を確認して計算して下さい。
・HAYNESマニュアルに記載されている数値
サイズ表示 |
A |
B |
C |
シリンダ |
93.978-93.988mm |
93.988-93.998mm |
93.998-94.008mm |
ピストン |
93.960-93.974mm |
93.970-93.984mm |
93.980-93.994mm |
設定ピストンクリアランス:0.011-0.035mm
以上の数値を基に計算します。計算式は
ピストンクリアランスの最小値=(シリンダ最小値)−(ピストン最大値)
ピストンクリアランスの最大値=(シリンダ最大値)−(ピストン最小値)
のふたつで、各サイズを組合せた計算結果が下の表です。
シリンダのサイズ表示 |
ピストンのサイズ表示 |
計算結果(ピストンクリアランス) |
判定 |
A |
A |
0.004-0.028 |
△ |
A |
B |
NG -0.018 |
× |
A |
C |
NG -0.008 |
× |
B |
A |
0.014-0.038 |
○ |
B |
B |
0.004-0.028 |
△ |
B |
C |
NG -0.018 |
× |
C |
A |
0.024-0.048 |
□ |
C |
B |
0.014-0.038 |
○ |
C |
C |
0.004-0.028 |
△ |
判定
○印:ほぼ設定ピストンクリアランスに合っており、この組合せがお勧めだと思います。
△印:クリアランスの下限が外れています。使いたくはないが、これしか無くて使わざるを得ない場合は
慣らしを十二分にやった方がよいでしょう。
□印:クリアランスの上限が外れています。多少音が大きくなるが焼き付きの心配が無くて△印より良い。
×印:ピストンがシリンダに入らない場合があるほど、クリアランスが小さい為使わない方がよい。
上記は、あくまでも私の個人的な判断です。