◆シフトタッチ(更新中)
“ギヤチェンジのタッチを決めるモノとは?”
チェンジペダルの荷重を大まかに分解すると下の3要素になる。
1.チェンジペダルの位置を決めている「リターンスプリングの反力」
2.ミッションのシフト位置を決める「カムを廻す力」
3.対象とするギヤを動かす「摩擦力」
1.2.3が合成された荷重がチェンジペダルのタッチをとなり、図で表すと
概ね下図のようになる。
とは言っても、シフト機構はメーカー毎に千差万別。いや、車種毎に違うと言っ
ても過言ではないくらい種類がある。
まずは、一般的なシフト機構の構成部品の説明から、
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1.シフトフォーク:ギヤを左右に動かす。5速ミッション、6速ミッションで
は3個必要となる。
2.シフトカム:サインカーブ状の溝を持ち、溝にシフトフォークのピンが嵌っ
ており、回転してギヤの移動量と移動順序を決定する。
3.カムプレート:カムローラによりシフトカムの位置決めをする
4.カムローラ:カムプレートの位置を決める
5.トーションスプリング:カムローラをカムプレートに押しつける
6.レバー:シフトカムを廻す
7.リターンスプリング:チェンジペダルを中立点に戻す
8.チェンジペダル
その他にピンとかトーションスプリングとかの小物部品があるが省略。
(尚、これらの名称はメーカー毎に異なる)
下手な絵を描くより、最近出た雑誌から、
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ウーン、このシフターはボク好み、特にカムプレートの形状が良い。
なぜこの形状が良いかというと、「節度が良さそうである。」から、、、。
「節度」ってナンでしょ?
「節度」はカムプレートの形とカムローラの押しつける力とから決まります。
図で表すと、
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谷付近 |
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山付近 |
Fa:トーションスプリングがカムローラをカムプレートに押しつける力
Fb:カムローラがカムプレートの斜面を押す力
節度(シフトタッチ)に重要な関わりを持つのが「カムプレートの斜面を押す
力Fb」と「Fbとカムプレートの中心点Oとの距離」で、それを掛けた数値がカ
ムプレートを廻す力(トルク)となる。
ちょっと判りにくいので、カムプレートが左に廻る時を例に説明する。
(1) |
(1)チェンジペダル踏み初め |
(2) |
(2)シフト前半(後期)
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(3) |
(3)シフト後半(前期) |
(4) |
(4)シフト後期 |
(2)から(3)に移る時、ペダルの荷重が「フッ!」と抜けて、所謂「スコン!」と
ギヤが入った感じになるのが「節度」のあるミッションと言える。
ならば、(3)のFbが大きくなるようにすれば良いかというとそう簡単ではない。
(3)のFbが大きくなるようすると、(2)の状態のFbも大きくなってしまって、とて
も重いチェンジになってしまいイタチゴッコになる。
<続く>