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「鉄道ピクトリアル」記事 | 私見・現状 解説 |
5.車体 (1)概要 運転室を屋上に上げて、両端まで客席とし、客席前端にはフロアー型クーラー及び防護用オイル・ダンパーを置き、テーブル状にカバーした。 車体は全金属製で内張りにはアルミなど軽合金板を多く用いている。 (2)鋼体 重量増加を抑制するため強度計算を特に入念に行なって軽量化につとめた。 冷房車であると共に無音車であるため車体の防音、断熱材にはフェザー・グラス、アスペスト・スプレーなどにより万全を期した。 床は防音のため普通車として異例のキーストン構造とした。 窓柱は連続窓式の特殊構造になっている。 (3)オイル・ダンパー 前頭部両測に容量250t、吸収エネルギー77,000kg-mのダンパー2基を置いて万一の事故に備えた。 (4)窓 窓ガラスはすべて熱線吸収複層ガラス(防熱2重青色ガラス)をはめ殺しとし、前面窓はさらに内外とも合せガラスとし安全度を高めた。 (5)車内設備 座席は新設計の転換クロスシートを用い、帽子掛、栓抜き、灰皿なども近代的なものとした。 (6)運転室 運転室は自動車のアイディアをとり入れた近代的なものとし、2名分の座席を置き、冷暖房とも可能である。 運転室への乗降は車体南側の踏段により行なう他、車内中央にも折畳式梯子があり、容易に昇降することができる。 (7)車掌室 先頭車の連結側に設け、折畳み式として列車前部となった時は客席として使用する。 (8)塗装 外部色はスカーレット(真紅色)1色とし、フタル酸樹脂エナメルを使用した。 |
![]() 「内張りにはアルミなど軽合金板を多く用いている。」・・・そういわれて見れば、「ボックス」「窓枠」などアルミ、多用されていますね。 ところで、オイル・ダンパー、役立ったことがあるんでしょうか?まぁ、車のエアバックと同じで決して役立って欲しくはないですけど。「はじめて」の展望車ということで、安全性には十二分注意を払った設計で改めて感心させられます。 「車内設備の帽子掛、栓抜き、灰皿」・・・あったんですね。よく見ると、灰皿があったらしい「ネジ穴」が残っている車両もあります。「栓抜き」というのも時代が伺えます。現在はいづれも撤去されて見ることが出来ません。
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