大田まつり

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中老は若衆の卒業生

2002年10月5日(土) 名鉄 太田川駅前での「どんでん」
夕陽があたる中、若衆が歯を食いしばっての「どんでん」 駅前どんてん写真 中老(ちゅうろう) とは、若衆を卒業し厄年までの男性の集団です。 荒古組の場合、若衆を卒業した翌年の本楽の朝 中老の宿元にお酒を2本持参し 「宜しくお願いいたします!」と言えば、それで中老の一員です。 23才の若者が42才までオジさん達の仲間にはいるわけですから、とまどいますよね。 若衆の時に一緒にお祭りした世代は最大でプラス・マイナス10才です。 11才以上年上の人とはあまり面識のないものです。 しかーし、そこがお祭りの良いところ。話題はお祭りが中心なので だれが相手でも話は合わせることが出来る。 これも立派なお祭り効果だと思うんですよ!

大宮神社に入ってきた荒古組の山車。 大宮神社に山車の写真1
中老になりたての頃は、10才も20才も年上のオジさん連中と酒飲むより
早く山車に触りたくてしょうがない。

本楽の朝8時くらいから中老の宿元(中村・西屋敷・川北のそれぞれに居る)で集まって
お酒を飲み始めます。

山車が大宮神社に到着すると、若衆が中老の宿元に呼びに来ます。
「○○時から人形を始めますので、宜しくお願いします!」

「おーっ! 君はどこの家の息子か?」
「ほー、そうか 君の親父さんにはお祭りの時によく世話になった。」
の様な会話と共に

「ご苦労さん、ご苦労さん。 ま、一杯いきなさい!」となります。

最近では酒を飲んでるよりも山車を見たい人たちが増えてきたので
アッサリしてきましたが、昔は何回呼びに行っても 
なかなか大宮神社に来てくれませんでした。
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大宮神社は「中老が熱い!」

中老は、若衆を卒業してしまったのでおおっぴらに山車に触れません。
ところが荒古組においては、「大宮神社では中老が担げる」という不文律があります。

大宮神社で人形が終わり、もち投げが終わった頃から
中老がなにやらソワソワし始めます。

若衆が山車を引き出してきて、どんでんを始めると
山車の周りは荒古組の中老で人垣みたいになっています。

若衆がどんでんを終えて「中老さん、お願いします!」というと
まず真っ先に若手の中老が梶棒につかまってます。

嬉しそうな顔をしてるんですけど、なんか殺気立ってます。
この場所(大宮神社)限りなので全力出しちゃいます。

中堅中老、退役間近中老と進んで ちゃっかり退役直後の中老まで
担いでしまったりしています。

周囲の人の「あーあ!お祭りバカばっかり」の声が、
彼ら(ひょっとしたら小生も含む)には「お祭りのヒーロー」と
聞こえているのかも知れません。

1回だけ全力で山車を担がせてくれれば、それで満足する
非常に扱いやすい人たちです。

今の若い人たちは知らないし、想像も出来ないでしょうけど 昔はこの大宮神社の大楠あたりに出店が結構出ていたんだよ。 子供の時の記憶は結構鮮明です。
10年前から「大田まつり保存会」という組織が作られてからは、 中老がお祭りに関与する機会が増えてきました。 それは非常に喜ばしいことだと想います。 若衆が、思いっきりお祭りをするためには 大人達がバックアップすべきです。 (あわよくば、大人達もお祭りに参加すべきです。) 「大田まつり保存会」は四つの部があります。 ・運営部 ・警備部 ・保全育成部 ・財務部です。 ・運営部---一番車の中老卒業幹事(今年で中老最後の年齢になった幹事さん)が  運営部長となり、大抵のことの窓口となる とてもご苦労な役。  同年(=どうねん、同い年のこと。動燃とは異なる)の人たちの協力がないと  なかなか務まらないです。    来年の一番車の中老幹事さんが副部長です。また、部員達は何年か後には  一番車の中老幹事になる人たちが多いです。(そりゃあ、経験しとかないとね!) ・警備部---警察への道路使用許可申請や、町内の電線の高さ確認や、もち投げ会場設営  片づけ等を担当しています。大事な仕事です。 ・保全育成部---山車・人形・楽器・提灯の修繕箇所確認やら修繕予算割り振り調整、  役所への手続き、お祭りの稽古方法の指導、等を行っています。    大田まつりの山車が「平成の大修繕」を行えたのは、「大田まつり保存会」が出来た  こそですし、保全育成部がしっかりした計画のもとに進めていって頂いたおかげです。 ・財務部---大田まつりのお金関係を一手に引き受けてます。  保存会費のお願い、ご祝儀のお願い、もち投げ協賛金のお願い・・・。  お祭りにはかなりのお金がかかります。地元住民の皆様方、商店、企業の方々の  ご理解とご協力によって成り立ちます。  皆様からお預かりした浄財を、いかに有効に、いかに間違いなく使用するか!  とても大事な仕事です。
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<中老さんはなかなか忙しいのです。>

お祭りが近づいてくるといろんな仕事があります。
特に今年(2002年度)の中老幹事さん達は「大田まつり保存会10周年」
ということもあり、「のぼり」と「提灯」の飾り付けを
新たに始めました。

町内にのぼりと提灯の飾り付けを行うのは、かなりの労力で
あっただろうと思い、頭が下がります。

例年の行事としては

・山車の車輪の出し入れ
・車輪保管用水槽の管理(塩水の管理)
・しめ縄用の藁の手配と引き取り
・しめ縄作り
・お祭りポスターの作成と手配
・お祭りパンフレットの作成と手配
・インフォメーションテントの設営・片づけ
・大田まつり保存会理事会用の資料作成、理事会運営
・東海警察署へ道路使用許可申請
・保存会費の管理
・もち投げ会場の設営・片づけ
・持ちの手配および配布
・もち投げ協賛者の募集
・山車番として若衆・住民の安全確保
・スタンプラリー等催し物企画・運営
・半纏、テレカ等の販売
・広報活動

等々 「ご苦労様です」


次回ちがう切り口で、また書いてみようと思います。
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