(ふんふ〜〜〜〜ん♪今日の俺は気分がいいぜ!)
この物語の主人公である「早瀬 純(17)」はスキップをしながら高校の階段を上がっていた。
「お!純〜〜〜!今日はいつになく早い登校じゃねぇか!!」
階段の上から声がした。純は声のした方に向く。
そこには純の友達でありクラスメイトの「松原 健一(17)」が立っていた。
純と同じくこれから教室に向かおうとしていたところである。
健一「早いな〜〜〜なんか良いことでもあったか?」
純「まぁな〜〜〜(笑)」
純が健一の隣まで追いつくと二人は並んで教室に向かった。
健一「なにがあったんだよ・・・?まさか・・・例のソフトが手に入ったのか!!」
純「例のソフト・・・ああ、あの18禁のやつか。あれじゃねぇよ、馬鹿」
健一はがっくりした。当然と言えば当然だ。
純「ほら、あれだよ。今大人気のオンラインゲーム」
健一「ああ、・・・確か.hackっていう名前のゲームだったっけ?」
健一が純の方にも向かずに適当に答える。先ほどの出来事がまだ応えているようだ。
純「そうそう。あれが昨日やっと手に入ってさ。今日帰って早速プレイするんだ」
純は笑顔で答える。かなり楽しみなようだ。
健一「でも確かあのゲームって悪い噂ばっかりだぜ?」
健一が純に向かって言う。純は顎に手を当てて考え出した。
純「・・・・確か、あのゲームをした人達が何人も病院に運ばれて、
今も意識不明の重体になってるっていう噂だろ?噂は噂。
そんなの現実に起こるわけ無いじゃん。たかがゲームだぜ?」
純が健一に向かって言う。純はこの噂を信じてないようだ。
確かにこの噂を信じるにはちょっと馬鹿げている話だ。
健一「まぁ噂だからな。とりあえずお前も気を付けた方が良いぜ」
純「ご忠告どうもありがとう。っと・・・着いたぜ」
純と健一は教室に入る。純はクラスメイトと適当にあいさつして、自分の席に着く。
ほどなくして先生が教室に入ってきた。・・・そこから授業が始まる。・・・・・・
放課後。純はさっさと帰り支度をしてものすごいスピードで階段を下り、
下駄箱に辿り着く。そこで靴を履き変え、ダッシュで家に帰った。
・・・・さっそく、パソコンを起動し、.hackのソフトをインストールする。
・・・・・始まった。ゲーム画面だ!!!
声「.hackをご購入していただきありがとうございます。早速ですがあなたの分身を作成してください」
純はパソコンをみながら考える・・・。
純「よし、キャラはこのおとなしそうな少年にしよう。
クラスは・・・う〜〜〜ん・・・双剣士かなぁ・・・それとも剣士・・・う〜〜〜・・・悩むな〜〜〜」
ふいに取扱説明書が純の目に映る。純がページをパラパラめくっていると、ヒントのページに辿り着いた。
純「何々・・・キャラは二度と変更できないので注意しましょう。
また、職業はクラスチェンジというのがあり、
その職業からしかできないクラスというのもありますので、
これもまた注意して選びましょう・・・か。ん?例が載っているな。
剣士からは騎士か。双剣士からはシーフ・・・ね。呪紋使いからは魔導師。
重槍使いからは軽槍使い・・・最後に重剣使いからは傭兵・・・・か〜〜〜!!・・・よし。
初めだしバランスが良いって書いてる双剣士にしてみるか。
あとはキャラの顔にかっこよくメイクしてと、マークとか刺青っぽいやつも入れて・・・よし、完成だ!!
これを登録っと」
純が手際よくキーボードを叩いていく。純はパソコンの操作にはかなり慣れている。

声「作成中です。しばらくお待ちください」
画面に時間が表示される。3分程度か。
純「しかしパソコンも便利になったよな・・・」
純達がいるこの時代。今は新西暦104年。
電化製品などは次々とハイテクなのが売り出され、パソコンも、比べ物にならないほど進化している。
ハードディスクはものすごいコンパクトになり、画面はそれでいてテレビ並に大きい。
・・・・・・変わった。その一言で十分だった。・・・そしてインストールが終了した・・・。


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