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    プロローグ

「なあ、お前<ザ・ワールド>やれよ。おもしろいぞ」
俺の隣を歩く友人がすすめてくる。
「なぜだ?別にお前一人で楽しめば良いじゃないか」
突き放すように言ってもなおも食い下がってくる。
「なんでだよ?お前、?版のプレイヤーだったんだろう?」
「?版のテストプレイヤーだろうが何だろうが、いやなんだ」
「わかった、じゃあ本音で言うよ」
なにを言い出すかと思うといきなり腹をくくったように言った。実際に顔はまじめな顔だ。
まあ、真面目の顔をしていると思っているのは本人と俺だけだろうが
「実は俺、昨日始めたばっかなんだ」
「つまり、初心者の私にご教授できませんか?と言うことか?」
「そのとおり!」
自信満々に言う・・・バカにされていることに気づかないのか・・・
「じゃあ、明日の午前5時な」
俺はそれだけ言うとその場を立ち去る。
「5・・・5時!!ちょ・・・」
うしろで驚く声が聞こえる。
「まあ、いやだったら来るな。俺も月ごとになにもせずに金を払うのもうんざりしてきたところだ」
それだけ言うとバスに飛び乗る。
その夜は早く寝ることにした。久しぶりのゲームだ。やるからには楽しまなければ・・・


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