泌尿器科情報局 N Pro

症例013

症例提示、UDS提示

82才 男性

既往歴 脳梗塞、認知症、高血圧、胃潰瘍、慢性気管支炎

現病歴

3年前 尿失禁にて当科初診。認知症に伴う頻尿、尿失禁と判断。タムスロシンで多少改善し、以後内科で処方。  
1日前 男性乳癌手術のために入院中。左睾丸痛あり。  
受診日 排尿開始に20分以上かかるとのことで依頼あり再診。左精巣上体炎と判断。

膀胱エコー

膀胱はやや頭側へ伸びた形態をしています。残尿180ml  

前立腺エコー

前立腺20ml

経過   レボフロキサシンおよびタムスロシン開始。左精巣上体炎は改善し、排尿開始もスムーズになった。   乳癌手術を行い、タムスロシンは継続として退院。   退院2か月後の時点で、排尿開始に時間がかかるとの訴えがありUDSを行った。

UDS

(クリックで拡大)

UDSの機械が算出したパラメータは Qmax 3ml/sec Voided volume 60m PVR 285ml PdetatQmax 83cmH2O

なお、括約筋筋電図がありますが、途中まったく波形が出ていません。これは、コードを接続していないためです。つまり計測はしておらず、コードが揺れたりした時だけ波形が出ています。

UDSを解釈してください。