症例015-2
解説
70才 男性
急に出現した排尿症状の患者さんです。エコーではごく軽度の前立腺肥大症が指摘されるだけです。病態を把握するためにUDSが行われました。
UDS

1. 記録状況
EMGはうまく記録されていないようです。他の記録は問題なく、サブトラクションは良好に得られています。
2. 蓄尿期
Capacity 400ml
Compliance 400ml/20cmH2O=20ml/cmH2O 軽度低下を認めます。
DO 認めません
尿意 ほぼ正常パターンです。
3. 排尿期
Qmax 2ml/s
PVR 250ml
Pdet 70cmH2O
腹圧 排尿時に腹圧をかけて排尿をしようとしています。しかし、腹圧の上昇時もUFMい増加はなく、腹圧をかける動作は排尿には結びついていないようです。
ノモグラム

DU 収縮力はW-~W+に判定され、DU+となります
BOO 閉塞はⅣと、BOO+です。
UDSサマリー DO- DU+ BOO+
さて、この患者さんの病態をどのように解釈し、どのようにすべきでしょうか。