症例022
症例提示
98才、女性
既往歴 高血圧
常用薬 カンデサルタン(ブロプレス)
現病歴
1週間前 転倒して左膝痛あり当院救急外来受診。当番の整形外科医が対応し明らかな骨折なしと判断し帰宅を指示。
2日前 膝痛の改善なく他院を受診。MRIで骨折が判明し入院となった。
当日 朝より肉眼的血尿が出現。尿道カテーテルを留置したところ出血が止まらなくなり尿道カテーテルを鉗子でクランプして当院救急搬送された。
到着後クランプを解除し血尿をすべて排液バッグに回収しました。かなり濃い色であったため出血が止まらないと感じたのも無理はないのでしょうが、血尿が大量に出ただけでした。
排液バッグ内の血尿


血腫はあまり含まれていません。正確ではありませんが700ml程度流出しました。
膝MRI

腹部CT

膀胱内にカテーテルが留置されて固定水で膨らんだバルーンが映っています。膀胱内には空気が逆流しており、尿、バルーン、空気の3つの要素で膀胱が区切られています。
さて、ここまでの情報で何を考えるべきでしょうか。もう少し核心に近づくためには追加の情報が必要ですが、何が必要でしょう。