橋本國彦/コンサートのご案内
〜橋本國彦 没後六十年に寄せて〜 魅惑のレチタティーボ

きのした ひろこ リサイタル

2009年 10月25日 津田女子大ホール
開場 14:00 開演 14:30  自由席 6500円
ピアノ/ 山田 武彦、 語り(国彦役)/沢井 小次郎、 フルート/沢田 直人
振り付け/藤間 藤三郎
お問い合わせ(株)びーぼ 03-3712-8606

プログラム/                                     

朝はどこから、お菓子と娘、幌馬車、落葉、薊の花、なやましきおそ夏の日に、百姓唄、田植唄、お六娘、舞、黴、斑猫  ほか



 昭和初期、音楽の分野でモダニズムの先端を担っていた天才作曲家・橋本國彦。
彼は日本伝統の旋律に西洋のハーモニーを組み合わせるという、当時としては実現不可能とも思える課題に、果敢に挑みました。日本歌曲に初めて西欧の「レチタティーボ唱法」を取り入れ、その斬新な手法は当時の日本音楽界に計り知れない衝撃をもたらしたのです。
 今回のコンサートで注目されたのは、ナレーションが「橋本國彦自身の語り」という形で、プログラムが進行する点でした。
詩人・深尾須磨子との出会いに始まり、橋本の生涯を通じた歌曲のほぼ全容を網羅する、まことに意欲的な内容で、代表作「舞」では藤間藤三郎による振り付けも加わり、深尾が描き尽した「娘道成寺」のドラマティックな世界が、見事に具現されました。
 戦前の日本音楽界を代表する天才・橋本國彦の歌曲を今、これだけ集中して取り上げる演奏会は珍しく、まことに出色のコンサートでした。 




 きのしたひろこ/プロフィール

東京藝術大学声楽家卒
(財) 日本オペラ振興会オペラ歌手育成部修了。
イタリア留学後、藤原歌劇団正団員となる。
日本演奏連盟会員として、国内外のオペラに主要な役で出演。
日本児童教育専門学校、大阪芸術大学短大部講師として20年以上わたり、保育士の育成、童謡研究及び幼児指導プログラム開発に携る。