WITHIN YOU WITHOUT YOU


**********************************


僕らは、語り合ったよね。
僕たちみんなの隔たりのことなど。
幻の壁の後ろに自らを隠してしまっている人たちのことなど。
真実をちらっとでも見たかったけど、ああ駄目だった・・・
遅すぎたんだよな、もう通り過ぎていった後だからね。

僕らは、語り合ったよね。
僕たちみんなの愛って分け与えられるものなんじゃないかってこと。
まず、頑張ってそれを探してさ、最大の努力で愛を育てて・・どうだろうか。
ねえ、僕らの愛で、僕らの愛で、世界を救えるんじゃないのかな・・・。
ああ、そのことだけでも分かって欲しいんだけれど。

理解するように、頑張ってみてくれないかな。
すべては君の、心の中の問題だったりするわけで・・。
誰も君を勝手に変えたりすることは出来ないんだ。
君は本当にとっても小さな存在だって、感じてみてよ。
ねぇ、命ってやつはさ、君の内にも外にも流れ続けてるんだよ。

僕らは、語り合ったよね。
冷えきってしまった愛のことなんか。
世界を手に入れた反面、魂をどこかに失った人々のことやなんか。
彼らは知らないんだ、まるで分かっちゃいない・・・
もしかして、君も彼らと同じなのかい・・・?

ちょっと君自身という枠を越えて考えてみてくれれば、
きっと分かってもらえると思うんだ。
心の平穏はそこにずっと待っていてくれるんだよ。
君が分かってくれる瞬間がやってくるだろう。
ねぇ、僕らは結局ひとつなんだよ。
命ってやつはさ、君の存在、不存在にかかわらず
流れ続けてるんだよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 G.ハリソンが病気のために亡くなったというニュースに、特に泣き崩れるというほどの想いはありませんが(ずっと闘病していると聞いていたので覚悟していたせいかもしれません)、やはり素敵な歌と言葉を紡いでくれていた人を追悼したいと思いました・・。
そして、George・Harrisonの作った数々の名曲の中から、私が選びたいと思ったのは、ビートルズ時代の『Sgt.Pepper’s lonely hearts club band』中のこの曲でした。
 このとき、ジョージはインドの哲学(瞑想)、音楽というものに傾倒し、他のメンバーにも熱く語り、むりやりお奨めしていたようですが(笑)、他のメンバーの反応は今ひとつで、共に訪れたインドをひとり去り、ふたり去りと取り残されてしまった・・。と何かの本で読んだことがあります。
英語の”you”は単数なのか複数なのかどちらでも解釈できて、分かりにくいです。そう、もしかしたらこれはラブソングなのかもしれません。
でも、”Are you one of them?”という悲しいフレーズは、他のメンバー、一人ひとりに対しての呟きが入っているのでは・・なんて考えたこともあります・・・。
でも、友達はよき理解者になれるとは限らないし、人生においてよき理解者を見つけられる幸運な人がいるかどうか、私は知らないのです・・。

 時が流れ、イスラム教の社会、欧米系のキリスト教社会の対立による戦争が行われている今、そして先に命を奪われたビートルのひとり、John・Lennonの『IMAGINE』が”世界愛に溢れすぎていて、戦闘意欲を無くすから。”と言う理由で放送禁止になった、この時期にこの曲を見つめ直すと、大きなメッセージが存在したことに気づきます。
 寡黙で優しい大きな目が印象的だった彼の、永遠に続く心の平穏を祈ります・・・。

[messageのTOPへ]

[TOPのメニューページへ]