オウガバトルシリーズ:勝手にキャラトーク♪♪


☆ジュヌーン・アパタイザ―――元ガルガスタン竜騎兵兵団長
☆オクシオーヌ・ラヴィン―――滅亡したバスク村の竜使いの少女

『タクティクスオウガ』 時の流れの中でとまどっていて・・・

 ジュヌーンは、Lルートのみに登場するガルガスタン人のドラグーンです。
死者の宮殿のガーディアンと戦うときには本当に頼りになり、感謝したものです(笑)。ドラグーンは、N限定なので、Nルートに進んだ時は、主人公デニムをこの職業につけるほど、好きな職業でした♪ 『人の命は大切だ』というテーゼに則るならば、対立する部族の命をとる戦士より、魔物退治をするドラグーンの方が、良心は痛まないかもしれない職業と言えますよね。
 じゃ、『獣の命は大切じゃないのかっ?』と考えるときに思い出すのが、オクシオーヌ・ラヴィンという少女。
ジュヌーンが自分の過ち(ただ、ガルガスタン体制の政策には、沿っていた)から滅ぼしてしまったバスク村の唯一の生き残りであります。オクシオーヌはバスク村の人の仇をとるためにジュヌーンの前に現れるという設定で、Lルートのみに登場します(しかも、普通のプレイでは逢えないキャラでした♪)。

 オクシオーヌは、ジュヌーンと正反対の設定キャラクターとも言うことができます。
恐ろしい竜を一刀両断に斬り捨てるという炎属性のドラグーンがジュヌーン。竜を手なづけるという術を持っている水属性のドラゴンティマーがオクシオーヌなのです。
過去の過ちを見つめて自分自身を許すまいと思っている(ように思える)ジュヌーンの目には、オクシオーヌはどう映ったのでしょうか?
自分(設定年齢30歳)の半分くらいの年齢の少女(設定年齢14歳)が”(ドラゴンなど敵を)滅ぼすこと”で平和を目指すのではなく、”(ドラゴンなどを敵とみなさずに)共に生きていくこと”で平和を目指すという主張を体現しているかのように見えたのではないでしょうか。
そして、『その少女は明るい未来を夢見るのではなく、復讐ばかりを考えて生き延びてきたんだ。それも原因の一端は自分。』という現実をつきつけられ、どれほど苦しかったでしょうか?

 自らを騙した黄土のグアチャロを憎みつつも、過ちを悔いていたジュヌーン。彼にもし自制心が欠けていたならば、自らの腕で自分を処断してしまったことでしょう。というわけで、私はジュヌーンをとてもプライドの高い人なのだと解釈しています。
Lルートでは、ガルガスタンを治めてきたバルバドス枢機卿が虜囚の目に遭いたくないという理由で自殺する(それもプライドの高さがなさしめるとも言えます)というシーンが出てきます。シナリオ作者は、デニムに「愚かなことを・・」(再現不正確です。ごめんなさいm(_ _)m)と言わせておりますが、私も賛成です。自制心を兼ね備えたプライドの高さ・・・だからこそジュヌーンが、痛々しくてなりませんでした。
『過ちは、償うべき。』そして、償うために最良の方法を模索しつつ、生きて行かねばならないのでしょう、―――ジ・エンドまで。
そしてLルートの終盤で私が怖れていたのは、まさにその「ジ・エンド」なのでした。
ジュヌーンはオクシオーヌにデニムの元で約束しました。
「この戦乱を終わらせるのが自分の役目だと思う。それが終わったら、君に命を捧げる」(またまた再現不正確であります。)と。
 ジュヌーンを死なせたくない・・。でも、それではオクシオーヌの心は永遠に癒されないのでしょうか?
オクシオーヌに殺させたくない・・・。でも、ジュヌーンに永遠に過ちと自己嫌悪を抱えたまま、生きて行けと命じてることになってしまうのでしょうか?
たしか、エンディングでは2人は共にバスク村に向かったはず・・・。で、自分(Lルートデニムなりきりで(^^ゞ)も、戦争が終結したら、バルマムッサの責任をとって自刃しようと思ってプレイしてました(私、ネクラ過ぎますか?)ので、暗い想像しかできないのです(爆)。
というわけで、ジュヌーンのこともオクシオーヌが「あなたを許します。」ともしも言ってくれたとしても、やはり死を選んでしまうキャラなのではないかなぁと勝手に想像してしまうわけです。
 あ、「それではバルバドス枢機卿と同じじゃないか!」と言わないでください。償いとして戦乱を終わらせることだ、それしかないと思い、ずっと思いとどまっていたのですから、早くラクになりたい(笑)。
「ジュヌーン、手をとりあって二人で死のう!!」これじゃ、ギャグ小説になってしまいますな(^^ゞ。

 実は先日、『恋ということではない、ハッピーエンド』小説を書こうとしましたが、駄目でした。以前、二人が恋に落ちてしまうという小説を読んだのですが、ハッピーエンドでいいなぁと思いつつも、私の考えてるジュヌーンは、オクシオーヌに恋をしても、恋をされても、さらに落ち込みそうな気がするのですよ・・。
 いたいけな美少女を大切に思えば思うほど・・・・やはりあの〜、手出しなど出来ないのではなんて思ってしまいまして・・・(赤面)。

 国をも大事にし(L) 民をも守りたい(C)と
 望んできたあなたは 紛れもなく中庸の人(N)
 二つの相反する壺の間の水をあやつり続ける『節制』の女神が
 その真剣な祈りで水を見つめるように
 二つの魂が悲しまぬ道を 見いだすまで
 そこでとまどっていて・・・ 『金貨の2』の戦士のように
 
(注) タロットカード『節制』には、「中庸」「安定」「体験からの自己形成」「二つの相反するものの調整」「利害の衝突」という意味があるそうです。 また、私の所有するカードセットの『金貨の2』では、(無限性を顕す)メビウスの輪に繋がれた金貨の2枚を捧げている戦士がとまどっているところが描かれています。その様子が、『節制』でよく描かれる水の女神が二つの壺から水の注ぎ戻しを永遠に繰り返すさまに似ていると勝手に思って、引き合いに出してみました。水の女神は、デニムの死をとどめたいだろう、オリビアでも当て嵌まりそうですね。でも、オクシオーヌも水の属性ですし、汚れのない純真な姿でモデルとしてはいいかな〜と頭の中でオウガタロット風な想像が渦巻いてしまいました♪♪ そしてオクシオーヌには、過去(の恨み)と未来(の希望)ということを落ち着いて考えて欲しい、もう少しとどまって(こちらは、『とまどう』のではなくて)時の流れの中で、幸せを見つけて欲しいと思うのです。

献辞:
この小文を、拙宅の3333番を踏んでくださったベアスさんに謹んで捧げます。
共同でタロットカードを創り上げようとしてくれているので、ちょっとタロットの話を混ぜてみました(^^)。

通し番号 NO.6(2002/1/30)
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