☆セリエ・フォリナー 4姉妹の長女(炎・N)
『タクティクスオウガ』
・・仮面と克己心・・
人は みな 炎を赤いと 言う
中心である 焔心の色を見もしないで
人は みな 炎を激しいと 言う
埋めてしまった 熾火の悲しさを知らないで
あなたの 仮面の下の心を いつか知りたいと思っていた
だけど 知るのが 怖くもあった・・・
ゲリラであるとされる、ヴァレリア解放戦線のリーダー、炎のセリエさまです(いや、もう大、大、大好きなキャラなんで・・・敬称付きで呼ばせていただいてしまいます♪)。
Cルートに進むと、システィーナを助けた後にボード砦で逢うのが、初対面になります。
レオナールは、ヴァレリア解放戦線の主義主張を過激派だと表現していました。そして、無謀な計画を聞かされたデニム、カチュアも冷淡です。そして妹のシスティーナでさえも・・・バイアン先生とフォルカスと共に組織を去っていたという事実が判明するのであります。
だけど、彼女の戦法には非常によい点があると思います。
核となる中心人物の暗殺を目的としているので、大軍を必要としない、従って民間人の犠牲が比較的抑えられることです。
ブランタ、ロンウェー、バルバドスが悪い・・・!・・・実に分かりやすい論法じゃないですかッ!!(爆)
・・・ただし、悪の3巨頭が倒れた後にほくそ笑むのは、ローディスから派遣された暗黒騎士団の面々及びローディスでしょうけど。
このように、戦法の長所を考えた時に、本来のセリエは非常に優しい人なのではないかと私は思ってしまったのでした。つまり、ただ理不尽なことに激昂したからだけではなく、多くの犠牲を払いたくないということで決意したのだと私は信じたいのです。たぶん元々は、父のモルーバから、神官教育を受けたのでしょうし・・、だが父モルーバは立ち上がらなかったのです。
「ただ、安全な場所で祈っていたのではダメだわ!!」そういう焦燥感が彼女を奮い立たせたのではないかと思います。本来の繊細なきめ細やかさを必死で押し隠して、そして責任感の強さからリーダーシップを発揮するべく、多少無理をしていたのではないかと・・・。
デニムにシスティーナのことを頼むときに、優しい素顔がチラッと覗かせるあたり、そう妄想しても許されるのではないでしょうか。
C、N(救出バトルがあります)ルートで合流する時に仲間を失っているのですが、その落胆ぶりからも、彼女に繊細なもの、責任感の強さなどを感じました。
人は、集団の中では、往々にして自由ではありません。周囲に期待され、そして自分でもこうありたいと思う人格を演じるのです。本当の自分はどこにあるのだろう、と演じすぎて自分自身が見えなくなる時もありますし、演じきれないと思う葛藤から仮面を外したく思い、自己嫌悪に陥ることもあります。しかし、多くの人は自己矛盾を必死に抑えて、仮面をつけた自分、内面に隠した本来の自分をも高めようと必死に生きていくのです。
”大空を飛び回り、自由に……生きたい”と…ずっと思いながらも努力し続けるのです(””は、セリエの臨終のセリフから・・)。
なのに・・・。
Lルートのセリエのエピソードは自分にとっては非常にショックでした。あの、とても騎士とは思えぬ輩の振る舞いは、よく戦場ではあることかもしれません。ですが、私としては、ヤツのことなど目に入りませんでした。セリエの仮面の下の繊細さが垣間見えてしまったのが、ただただ悲しかったのです・・・。
それが頭にあり、上の散文にはLルート用に1行多く書いてました。
あなたの仮面を むしり取ろうとする奴を 僕は決して許さない
献辞:
この小文を、拙宅の5000番を踏んでくださった、うたたんこと皆園寺 転さんに謹んで捧げます。
セリエがお好きかどうかわからなかったのですが、勝手に捧げてしまいます〜(^^;。