THE REQUIEM of THE BLACK QUEEN

「黒き女王に捧げる鎮魂曲」

 許可を得て団長の執務室に入ったが、団長は未だ副官と打ち合わせ中であった。
 副官には何かにつけてお小言を賜っている騎士マルティムは、いかにも居心地が悪そうな顔で扉付近に据えてあった、小さなテーブルの方、それもその上に置いてある小さな戦場に目を向ける。そして小声で、共に入室した少女に対し、「しばらく待ちましょう。」らしきことを言った。
 上等な仕立ての黒のフランネルの衣装に身を包んだ少女は、気位高い風でつんけんとしていたが、騎士マルティムが軍人将棋の盤面にかがみ込むようにしているのに興味を惹かれたようだ。ローディス教国の文化教養の高さがうかがえるような、見事な細工の駒に見とれている様からは、少女の幼い本質が見てとれる。

「果敢に進撃していった、私の黒の女王(クィーン駒)に苦戦中かと思いましたら・・・えぇと?」
と騎士マルティムは、口の中でもごもご言った。
「ソルジャー(ポーン駒)をb4に移動させたのだよ。」
と奥の机の方から、きっぱりとした声がかかった。驚いてそちらに振りかえる二人をチラリとは見たが、また書類に目を落とし、従前からの打ち合わせを平然と続ける。
 なぜ、この忙しい最中にわがままな王女様を執務室に伴ってきたかに関する言い訳を数種考えて用意してきたが、どうやら上官はお見通しらしい。それに加えて、どうやら自分は咎め立てされないらしいと推察した騎士マルティムは、さっさと自軍(黒)の駒を動かして、王女を置き去りにして退室する腹づもりをした。

「・・・なるほど?しかし、こんなソルジャー(ポーン駒)などすぐに・・・」
だが、表情がたちまち曇ってきた。
「・・・こんな若僧に何ができるかと思っていたが・・・そうか、d5にいる騎士(ナイト駒)めのおかげで・」

 どうやら、この執務室に置いてある軍人将棋は盤に対面して囲みあうということでなく、暇がある時に対戦者が駒を動かして勝負を進ませているようだ。 カチュアは少し興味をひかれたようで、盤面の駒をみていた。そういえば、故郷の休日などには町のどこかでヘボな勝負が和やかに繰り広げられていたから、全くなじみがないというわけではない。粗末な造りの盤と駒を大事そうにし、勝負相手を仇と呼び合いながらも笑っていた、気のいいおじさん達。あの戦火でずいぶん焼失してしまった。そのような品も、家も・・・命も。

 ――黒軍(騎士マルティム)対白軍(団長タルタロス)の戦いは、どうやらまだ序盤戦というところだった。
 前衛のソルジャー(ポーン駒)のせめぎ合いが始まった途端、黒軍はタテヨコナナメどこまでも進める、最強の女王(クィーン駒)を前に出し、白軍は騎士(ナイト駒)でソルジャーを守りに出たところ、と見てとれた。

  1 2 3 4 5 6 7 8
a
b 「黒の女王、御覚悟ッ!」
c 「私を・・どうするつもり?」
d ・・・どうして『いるべき処』から離れて、ここにいるのです・・?
e
f
g
h

 おそらく、握りしめた剣で白の雑兵を葬った後なのだろう、冷たさを感じさせるほどの黒に輝く女王は毅然と中央(c5)に立っていた。そこへさらに、白のソルジャー(ポーン駒)が目前(b4)に進んできたのである。
 でも、この雑兵は屠れない・・・。倒した駒の立っていた位置に、移動しなければならない決まり(ルール)である。そこは、白の騎士(ナイト駒)の槍の届く位置なのである。無礼な雑兵を咎めている場合ではない。退くしかないのである。(作者註:カーソルで盤面をなぞると、女王の逃げる道の少ないことが分かります。)

 騎士マルティムは悔しそうに言った。
「・・・せっかく快調に進撃してきたのに残念ですが、では、黒の女王(クィーン駒)は、c6に後退させて、わたくしは退室せていただくとします・・・」

カチュアは、黒の女王(クィーン駒)が撤退するのを見ていた。
タルタロスは、騎士マルティムの手を予想していたのだろう、すぐに言った。
「私の次の一手は、教皇(ビショップ駒)だ。彼をb5に移動しておくから、防ぐ手を考えるがいい。」
 ちょうど、副官が書類を抱えて退出するところだった。一瞬だが、カチュアに慇懃に会釈して通り過ぎた、その物腰はまさしく名のある武官の家の育ちをかいま見せる。慇懃すぎて情のないような、型どおりの態度・・。カチュアも型どおりに無言で会釈を返し、顔を上げようとして強い視線に気づいた。

 タルタロスが見ている。
 いや彼は、カチュアの顔など見てはいなかった、そう、顔と言うより、彼女の胸元に視線が据えられていた。輝く赤光の首飾りを、じろりと睨んでいるように見える。
 反射的に、カチュアは、首飾りを手で覆う。その首飾りとお揃いの首飾り、その持ち主のところまでをも見透かす、とでもいうようなタルタロスの視線にたじろいでしまったのだ。

 初めてフィダック城で逢った時にも、その目がとても印象的だったのを覚えている。
 あの時の、カチュアとデニムの内面までもを理解しようとでも言うような瞳に似ている。強くて怖い敵の騎士、というだけではないように思える瞳。

「・・・私・・・」
 その視線をはずしてほしいと思った。
 どうして、タルタロスの瞳に見つめられると怖ろしいのか。・・・自分が映るから、なのかもしれない。自分の弱さが映っていて・・・それを直視したまえと、突きつけられる鏡のようだから、怖ろしく感じるのかもしれない。カチュアは、騎士マルティムの方に視線をそらした。騎士マルティムは、先ほどまでの気取ったポーズはどこへやら、思案をめぐらしている。

「・・・え、これは・・し、しまった!」
 先ほどまでの表情は消えて、うめき声のようなものをあげたと思ったら、ひとつの駒をマルティムがゴトリと倒した。荒っぽい動作だったので、その駒は勢いがとまらず、絨毯の上に墜落していった。

「・・・せっかくの快進撃だったというのに、粘らないのか?」
と敗者に問いかける、タルタロスの声はまるであざけるようだった。

「・・・失礼します。」
とかなり不機嫌な様子で、マルティムは扉をしめて足早に立ち去っていった。さきほどの騎士バールゼフォンと比べようもない。
 カチュアは、自分の足下近くに落ちた、その駒を拾い上げた。玉座に座る、思案深げな面もちの男性、王冠を戴く黒の王様。

「―――さて、お話をうけたまわろうか?」
「・・・これは、戻してしまっていいの?・・まるで生きているみたい・・、見事なものね。」
「ああ、拾ってくれてありがとう。どこか台のはしにでも置いてくれたまえ。大事な黒軍の王様(キング)の駒だ。」
「・・・どうして、あんなに乱暴に扱うのかしら。」
「ふふ、降参(投了)する時は、自らの王の駒を倒すという決まりだからね。」
「ああ・・そうなのね。」

 ゴリアテの町のヘボ軍人将棋では、そんな潔い終わり方ではない。詰められない限り、王手(チェック)をかけられてよたよたと王様が逃げ回る、それを周囲で見ている者もつい笑ってしまう、そんな勝負だったのだ。

「王手(チェック)ではなかったように思えたのだけれど。」
「王手(チェック)は、必ずしも終わりではないのだ・・・。」
 タルタロスは、執務していた机から立ってきた。

「ふふ、全く話にもならない勝負だったが、説明してやろう。マルティムは、この黒の女王が死なねばならない運命だと悟ったからこそ、勝負を投げていったのだ。
 軍人将棋では、価値があるのは女王(クィーン)だからね。盤面のタテヨコナナメどこまでも進める最強の駒だ。勝敗は王の生死で決まるのだが、女王を失えば、その勝負の行方はかなり不利になることは間違いない。
 ポーンの駒は、ななめ前の敵を葬ることができる。だから、b4に移動してc5にいる黒の女王の喉元に剣をつきつけた。・・・女王はもちろん、そいつに反撃できる。だが、こいつを葬るとd5の敵の騎士(ナイト)の勢力範囲に入る。次の刹那、自らを敵の騎士の槍の元に置くことになる。」
 白の騎士(ナイト駒−d5)のそばに、黒の女王駒(c6)は、愛する王がまだ倒れたことを知らぬかのように毅然として立っていた。

「だから、このc6に女王は逃げたのね。他の場所もあいているのに?」
「白の陣地から動いてはいないが、f1の教皇(ビショップ駒)がb5まで続く白の道を斜めに支配している。他の地も同様に白の勢力範囲だ。そして、黒の女王がc6に撤退をするのを見て、f1の教皇(ビショップ駒)は目の前のb5に移動してくる・・・。それがどういうことかわかるかな?」

 カチュアの目の前で、タルタロスがするすると白の陣地(f1)にいた白の道を支配する教皇(ビショップ駒)をb5に移動させた。
 教皇(ビショップ駒)は、どちらの軍にも二人いる。この駒は斜めをどこまでも進むので、最初に白の面に位置した教皇は白の道だけを、黒の面に位置した教皇は黒の道だけを支配しつつ、戦場を横切る。斜めというのは意外と盲点で、遠くから狙われていることが分かりにくい。その駒はまるで、熟練した魔法使いのようにも思える。

 女王の駒は・・・明らかに窮地に孤立していたのだ。
 どういう思いでこの駒は立っているのかしら?
 王を陣地に残して相手の王を狙って進撃してしまった・・・でも、まだ多くの兵に囲まれているわけではない。
 陣地へ! 守ってくれる皆や王の元へ無事に戻れれば・・・!
 戻ることができるなら! いるべきだったはずの処へ。
 でも、誰が本当に守ってくれるというのだろうか・・。そばにいて守ってくれると・・・。
 カチュアは、まだ無意識に首飾りを握りしめている。そして、戻るという甘い夢が、この盤面では潰えたことを次の瞬間に悟った。戻ろうとして、女王の駒が背後の陣地を振り返った瞬間だった。そこには王がいるのだ、そう、まさに魔法使いの支配する道上に。

「・・・・!・・女王は・・ここから逃げられなくなったのね。」
「そうだ。女王がここ(c6)から逃げると同時に、e8にいる黒の王に王手(チェック)がかかる・・。」

 遠くから魔法を詠唱していればいいものを、なぜ目の前に敵の魔法使いが進んできたのか。斜めの道は、やはり罠なのだ。非情な魔法使いが手を掲げて、攻撃魔法を唱えはじめる。

「他の地も、白の騎士とソルジャーに見張られている。黒の女王は、白の魔法使いの勢力範囲内だ、もはや逃げ場がない。だから、この魔法使い(ビショップ駒)を倒すしかない。」
 タルタロスの手が無造作に、b5にいる教皇(ビショップ駒)をつまみ、盤面外にゴトリと置いた。そして、その位置に黒の女王(クィーン駒)を立たせた。
 カチュアは、ほっと溜息をついた。女王と王とを重ねて狙おうとしたものが、女王の駒に倒されたからである。そして、カチュアには、その後の悲劇がまったく予想できなかったのだ。

 次の瞬間、タルタロスは、d5の騎士(ナイト駒)をひらりとc7に置いた。ここまでしても、すぐには事態を飲み込めないで盤面を見つめている少女を見下ろし、唇の端をつり上げる。
「この騎士(ナイト駒)のあざやかな王手を見たまえ。しかもe8にいる王とb5にいる女王を同時に攻撃範囲に置いている。これをフォーク(両取り)と呼ぶ。7の列は、黒の陣地内だ。だが、c8の黒のビショップ(魔法使い)もb8にいる黒のナイトも、そのc7の白の騎士(ナイト駒)をすぐに殺すことができる位置にはいない。まさに見殺し状態の陣だ。」
「王は、・・・まだ大丈夫よ・・ね。だって、王には・・・逃げるところがあるわ。」
「そう、でも女王はその時に、葬られるのだ。心から頼っていた王に見捨てられて。」
「・・・。」
「しかも、女王を葬った後、b5に降り立った騎士(ナイト駒)に対しても、黒は報復手段すら持っていない。王(キング駒)を逃がすのが精一杯で、女王は自軍すべての仲間に見捨てられ、無駄に死んでいくのだ・・・。」
 そう言うと、黒の女王の駒を無造作にタルタロスがつまみ、盤面の外に置いた。

 どうして・・・そんなことになったのかしら?
 最初に離れたのが、間違いだったというの・・?
 王の元から・・・安全な場所から。
 でも、この盤面すべてが戦場だとしたら、どこが安全だというのかしら。
「・・・さて、話があったということだったが・・。」
「・・・・・。」
 カチュアは無言ですべての駒を最初の位置に戻そうとしていた。
 盤面の外にいる”死んだ”駒を全て戻そうと・・・。

 戦争が終わればいいのよ。平和がくれば。
 戦いの勝負遊びなんか、誰が考えたのかしら。
 戦うことが楽しい人たちなんか、人でなしだわ・・・。


「マルティムの替わりに、私を相手に軍人将棋を挑もうと言うのではあるまいね?」
 明らかにからかわれているようだ、が、楽しげな声でもある。
 カチュアは、まだ駒をさまよわせつつ、呟いた。
「これからどうなっていくの?・・・私は・・・・・いつこの島は平和になるというの?」
「ブランタには、話がついた、ということだ。いよいよ、ベルサリア王女が復権する祝典を催すことになる。先ほどからその調整に入っている。もちろん、すぐに君の手に権力が渡るわけではないがね。最強の駒になりそこねて残念だな。」
 黒の女王の駒と王の駒をカチュアが逆に置いてしまったので、タルタロスが駒を取り上げた。彼の手には、二つの駒の命運までもが無造作に握られているように見える。
「だが、覚えておきたまえ。・・・勝負に賭ける人間なら、敗色濃厚でもあきらめきれない男なら、簡単に女王を犠牲にする。女王の駒を序盤で犠牲にする戦法も、なかなか差し手が多く人気がある戦法でね。」
「私は、駒なんかじゃないわ・・・。王女とか、女王とか・・・勝手に決めないで。
 戦いもいや。戦いが好きな人、たとえば騎士だけで、戦い続ければいいのよ。あなたたちはそれが楽しいのでしょう?勝手にみんな死んでしまえばいいんだわッ。」

 カチュアの切り口上の物言いなど、少しも気にならない風で、タルタロスが呟いた。
「騎士か・・・。そういえば、先ほどの駒のように自由自在に敵に切り込む騎士(ナイト)がいたが・・・女王や王に戦いを挑む前に、捕らえられたがね。」
「・・・・いったい・・・?誰の・・こと?・・・解放軍の・・騎士がこの城に囚われてでもいるの?」
「逢わせてやろう、そのうち。まだその騎士(ナイト)が生きていればな。」
「・・・まさか・・・。」
 思わせぶりな、タルタロスの言い方が気になる。まさか、デニム・・?
 カチュアは、また無意識に首飾りを握りしめる。

「ふふ、戦況が気になるのか。こちらのバクラム側から眺めてみたいのかね・・・それとも?」
「・・・・。」
「まぁいい、君の知りたいことを教えてやろう。君と一緒に育っていたデニムは、どうやらまた勢力を伸ばしたようだ。バクラムへ侵攻する準備をしているらしいとの報告だ。」
 戦うためにバクラムへ・・デニムは未だ戦いをやめないつもりなのね。
 無事の情報を聞かされた安心よりも、自分の不在などデニムにとって何も影響を与えないと悟り、カチュアは打ちのめされる。

「・・・・ここへ、攻めてくるつもりだというのね。」
「すぐではないらしいがね。解放軍の密偵が探りを入れに王都ハイムまで来ているらしい。」
「・・・式典なんかして、いったい何になるの?」
「きみは、正当な後継者だ。」
 言葉を継ぎつつ、タルタロスは、きれいに盤面を整え終えた。横一線に並び、戦いの始まりを今か今かと待つ、戦士たちの群がそこにはある。

「ローディスは、きみを認める。きみが平和を望んでいる、ならば我々はそれを応援するつもりだ。戦いを好むエゴイストどもは、正当な後継者であるきみが現れたとしても、それでも、この戦争を続けたいと言うだろうがね。」
「・・・・。」

「司祭ブランタは、腹黒いタヌキだ。きみにはまだ権力を渡したくはないと暗に示している。だが、それは今のきみにとって好都合でもある。」
「・・・?」
「王女であるきみを王都ハイムに置いて解放軍の攻撃目標にすることは、私の本意ではない。式典さえ終われば、我々と共に王都ハイム以外の場所に移動してもいい。たぶん、きみの安全は守ることができる。司祭からも・・・解放軍からも。」
「それは、あなたの・・・命令なの?」
「いや、きみが自由に決めればいいことだ。王都ハイムに残りたくば、残っていてもいい。見極めてから決めていいのだ、誰がきみを守る者なのか。」
「誰が・・・守ってくれるのか・・?」
デニムの顔が浮かんだ、ような気がする。
「噂では、解放軍はヴァレリア島を制圧するまで戦いをやめないと強く決めているらしい。きみが王女に即位した、という事実だけではあきらめてはくれないとしたら、明らかにこのハイムまでもが戦場となる。」
「・・・。」
デニムは、すでに心を決めているのね。・・戦いを捨てずに・・・私の方を見捨てることを。

「我々は式典後、移動する予定だ。
 どうだ、司祭ブランタに政務はしばらく任せて置いて、安全な場所に共に隠れないか。もう戦いはいやなのだろう・・?・・それとも・・・」
「・・え?」
 一瞬の間があった。
 眼帯をしていない方の目がじっと、間近のカチュアを見おろしている。
「それとも・・私から・・離れたいのか?」
「・・・。」
 目を見つめ返すと、吸い込まれていきそうな瞳だ。深くて底知れない沼の精に引き込まれるような錯覚にとらわれる。タルタロスの瞳の中には、たまに不思議な色が浮かぶ様な気がしていた。いったい何があるのだろう・・と、以前からずっと思っていた。まさか魔や精が住みついているわけはないけれど。
 この人こそ、本当はどういう内面を持っているというのだろう?
 この人も愛する誰かに裏切られたことがあったのだろうか?

「・・・いいわ。わかりました。しばらくおとなしくします。それより、さっき言っていた人に逢わせて。」
「よかろう、手配する。」
タルタロスが指示している間、カチュアは無意識に元の形に戻った盤面を見下ろした。
「あ、黒の女王の駒がないわ。まさか?・・女王を犠牲にして・・?」
「・・・。
 とりあえず、箱の中に仕舞ったよ。私が次は黒の手を指す番だからね。最初から女王を使わないつもりだ。弱い敵が相手ならば、私は女王の駒など必要としない。」

〜 fin 〜


 白軍をタルタロスが、黒軍をマルティムが指していたという設定にしましたが、違和感がありましたでしょうか?(笑)
どうしてもタイトルを”The March of The Black Queen(黒き女王の進撃)”にちなみたかったのです。そのためには黒の女王(駒)が死ぬ運命になるストーリーにせざるを得ず、このような設定になりました。はからずも大好きな白の騎士を描写することにもなってしまいましたが・・(涙)。
 チェス(軍人将棋)についての達人を想像すると、たぶん上手、そして気持ちよくうんちくを語っていただけそうな方と思い、タルタロスを主人公にしました。
 マルティムさんファンがいたら、謝らなければいけませんね・・ちょっとめちゃくちゃな悪手の敗北でしたし(^^;。また”タルタロスとカチュア”という組み合わせをほんわか匂わせるように書いてみましたが、それが嫌だ!という方もおられるでしょうね、ごめんなさい<(_ _)>。”敵だ”・”キライだ”と思っていても、心に反して惹かれてしまう位の魅力がタルタロスには絶対あると思っています。詳しくはキャラトークでいずれ書きたいな、というわけで悪しからず〜♪
 まぁ今後オウガチェス計画をまったりのんびりやっていきます。付き合ってやろうと思ってくれる方が一人でも増えるようにとこれを記念に書いてみたのですが、・・ダメかも?(笑)

 なお、作品中のチェスアイコンは、『web用フリー素材 千彩堂』からDLさせて使用させていただいてます。ありがとうございます。