[ トップページ | お知らせ  クラブ紹介 | ダイビング教室 ]

用語器材技術関連生理学

 

clubmark2.gif (2660 バイト)

超ビギナーのためのダイビング教室

― ダイビング生理学用語の解説 ―

 

Q:過換気症候群(かかんきしょうこうぐん)って何? [hyper ventilation]

A:なんらかの理由で過剰に換気(呼吸)したために血液がアルカリ性になって生じる疾患です。
 それまで健康だった人が突然苦しいと言いだしたり、手足のしびれや、時には痙攣発作(けいれんほっさ)を伴うような場合は、まずこの過換気症候群を疑います。
 もしも、自分でこのような症状に気が付いたら、まず20秒ほど、息を止めてみてください。それだけで、すっかり良くなるはずです。

 

Q:空気塞栓症(くうきそくせんしょう)って何? [air embolism]

A:通常、血液中には、空気はそのままでは存在しません。もしも空気が血液の中にあると、その空気が核となり、血小板などが周囲に付着した塊が形成され、その塊が細い血管に流れ込むと、血管に栓をしてそれ以上血液が流れなくなります。これを、空気塞栓症と言います。
 これは肺胞が破壊されたときにしか起こりません。急速浮上などで肺が破壊されると、浮上後5分以内に発生します。
 症状としては脳の空気栓塞症についてのみ述べます。最もよくみられるものが意識障害です。他には筋力低下、知識障害、頭痛、視力障害などがあります。ほとんどが浮上後5分以内におこります。
 治療は、基本的に再圧治療を行います。予防法としては、浮上時に確実に息を吐き、ゆっくり浮上することです。

 

Q:減圧症(げんあつしょう)って何? [decompression sickness, DCS, the bends]

A:体の中に溶け込んだ不活性ガスが減圧によって過飽和になり生じる各種の障害を言います。
 症状としては皮膚掻痒感(ひふそうようかん)、皮膚の発赤、四肢(しき)の痛み(
bends)、脳型減圧症などがあげられます。
 治療には再圧治療を行います。予防法としては、減圧表に従った安全なダイビングを行うことです。
 また航空機による移動を行う場合は、十分な休憩の後に行う必要があります。

 

Q:圧外傷(あつがいしょう)って何? [squeeze, block]

A:圧力の変化による直接の障害を言います。体内に溶け込んだ窒素が気泡化して、身体の組織を傷つけたり、血管を圧迫することによって起こります。肺圧外傷、副鼻腔圧外傷、耳の圧外傷などがあります。

 

Q:低体温症(ていたいおんしょう)って何? [hypothermia]

A:人間は恒温動物です。そのため、水中で体温が奪われるためにおこります。
 症状としては、震え、筋力の低下、痛み、正常な思考力の喪失、パニック、溺れなどがあります。
 予防策としては、充分に保温効果のあるダイビングスーツを着用し、体温を保つために必要な栄養を摂取しておくことです。

TOP

 

 

 

この内容は、平成10年6月に開催された東海市体育協会潜水部主催の「ダイビング入門教室」
に使用した、矢永会長のテキスト原稿を基に、加筆したものを掲載しています。

 内容は、追加していく予定です。
内容が間違っていたり、追加してほしい内容があったらお知らせ下さい。

clubmark2.gif (2660 バイト)

片岡智幸 kataoka@ma.medias.ne.jp

 

用語器材技術関連生理学

[ トップページ | お知らせ  クラブ紹介 | ダイビング教室 ]