泌尿器科情報局 N Pro

症例001-2

UDS提示

UDS(PFS)

(クリックで拡大)

体位の入力を忘れていますが、座位で検査を行っています。
グラフは上からPves(膀胱内圧)、Pabd(直腸圧)、Pdet(排尿筋圧)、Qura(尿流率)、Vmic(排尿量)です。一番上には所見が入っています。この症例ではFD(初発尿意)144mlと入力されています。
Quraは検査の前半は、ほとんどがアーチファクト(雑音)です。後半は正しく記録されています。
一番下には、膀胱への注水が太い黒線で示されており、注入量も記録されています。経過時間からある程度注入速度は計算できますが、一般的な50ml/分で注水しています。

UDS所見と、その後の推奨治療を考えてください。
UDS所見は、知りたい所見が一番大事なのですが、定型的なフォーマットとして、以下の所見を答えてください。

1. 記録状況
 正しく計測、記録がなされているかどうか

2. 蓄尿期の所見
 膀胱容量(capacity)
 コンプライアンス(compliance)
 尿筋過活動の有無(DO)
 尿意について

3. 排尿期の所見
 最大尿流率(Qmax)
 残尿量(UDS所見には記載が無く分からないことも多いです)
 最大尿流時の排尿筋圧(Pdet at Qmax)
 腹圧について
 排尿筋低活動の有無(DU)
 膀胱出口閉塞の有無(BOO)