泌尿器科情報局 N Pro

症例014

症例提示、UDS提示

87才 男性

既往歴 特記なし

常用薬 ロキソプロフェンナトリウム水和物(ロキソニン)、レバミピド(ムコスタ)

現病歴
7年前(80才時) 排尿困難で初診。

エコー

前立腺は30ml前後

タムスロシン内服で軽快し、自己中断。
4ヶ月前(87才時) 排尿困難、不明熱で近医より紹介。

膿尿 なし

PSA 3.6

腹部CT

腹部造影CTで脾膿瘍の診断となり、内科入院。

エコー

前立腺は32ml

タムスロシン内服開始し、内科で脾膿瘍の治療。入院中せん妄あり。
全身状態改善後のTURPをおすすめし退院。
退院後に、近医でタムスロシンからナフトピジルに変更。
その後、常に尿失禁の状態となった。
2日ほど様子を見たが改善無いため当科受診。

エコー

拡張した膀胱を認める。

理学所見 胸腹部に異常所見なし。下肢浮腫あり。

ADL 介助を要するが歩行可能。

認知機能 見当識障害あり。問題行動はなし。

誤嚥傾向あり。

溢流性尿失禁と判断し入院。間欠導尿を行い下肢浮腫は軽快したが残存。
妻へ導尿指導を行った。本人へも導尿指導行い、多少自分でも行えるようになった。
退院後、自排尿が出現。

心エコーを行い、特に異常なし。

UDSが予定されました。

UDS(全体)

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UDS(排尿相)

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UDSの目的を考え、UDSを解釈してください。

なお、計測は座位で行っており、残尿はありませんでした。