2018年06月19日(2/2)
映画の題名は、「ファウンダー(創業者) ハンバーガー帝国のヒミツ」がWOWOWで放送していた。
マクドナルド・コーポレーションを設立し、まさに世界最強といえる巨大なファストフード・チェーン=ハンバーガー帝国を築き上げた男、
レイ・クロック。本作は、多くの起業家から「カリスマ経営者」としてリスペクトを集めるこの人物が、いかにして成功のきっかけをつかみ、のし上がっていったのかをスリリングに描く実話映画である。
1902年、アメリカ・シカゴで生まれたクロックは、17歳にしてセールスマンとしてビジネスの世界に入り込んだ。装飾リボン
、ペーパーカップの営業マンを経て、36歳からマルチミキサーのセールスを開始。52歳でマクドナルド兄弟と出会うまで、
ミキサーの販売を続けていた。人生を諦めなかったバイタリティが、大成功を引き寄せたといえるだろう。
地方出張中のクロックが、モーテルで自己啓発書の朗読レコードを聞くシーンが登場する。これは、ノーマン・ビンセント・ピールのベストセラー
「積極的考え方の力」だが、ビンセント・ピールはドナルド・トランプ米大統領が唯一の「師匠」として仰いでいる人物。
「俺は俺」、我が道を行くポジティブ・シンキングは、「空気を読まない」という生き方を育んでいく。
注文してから20分は待たされることが確実だった時代に、わずか30秒で料理を提供する「スピード・サービス・システム」を考案したのはマクドナルド兄弟だったが、古き良きアメリカの職人気質を持つふたりは、
手広く商売を広げる気はさらさらなかった。しかし、そのコンセプトの革新性と絶大な商機にクロックは気づいた。大成功を確信するクロックが、なかば強引な説得によってフランチャイズ化を進言し、そのパートナーの座にありつくのだ。
「とにかくお客様に喜んでもらいたい」というお客重視の兄弟の気持ちが、マクドナルド兄弟の効率的な店舗運営・料理サービスを生み出したが、それは事業拡大・利益優先のクロックの志向にはそぐわない
やがて、対立して、クロックに、たったの100万ドルで店名も含めて命綱の商権を買い取ることに成功。何の躊躇いもなく"創業者"を名乗るのだった。