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建築  雑コラム 1  

Architecture         The s   Column  

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コラムの意味は円柱を意味する  
円柱と言えばパルテノン
一般的に石の建築は積み上げて造る壁式なのだが
パルテノンは石で造られた柱梁の構造
かってレバノン杉の多くあった太古の
建築の名残を石に置き換えたのだろうか?

この列柱は西洋では神聖化された空間となっているが
東洋的と思うのは私だけであろうか?
                                      

今後コラム(円柱)を何本か建ててどんな空間が出来上がるか?
楽しみである。(2012.2.7)




私の好きな建築に唐招提寺がある。
この建物の列柱はパルテノンと共通する部分が多くあり
シルクロードの端と端にあるこの二つの建物
どちらが好きと言われれば唐招提寺の方が私は好きです。
この屋根のプロポーションが・・・・・
共に悠久の時間を感じる空間です。(2012.2.8)








列柱ついでにミラノのスフォルツェスコ城回廊の列柱写真です 

組積造の壁に大きな穴をあける工夫が西洋建築の歴史です
柱と天井が一体となって続くボールトは(これはクロスボールトですが)
上部階の荷重を軸力で柱に伝えています。


  


良く似た空間に見えるのですが唐招提寺の列柱です。              
鳥居型になった二本の梁でつながっています。
建築用語でラーメン構造と言う言葉があります。
20世紀後半世界中に建つ多くの建物はこのラーメン構造で建っています。
ラーメン構造は唐招提寺や日本の木造建築と同じように柱と梁によって建っている建物
で接合部を剛接合したものを言います、まあ柱と梁ががっしりくっついたものと考えていいでしょう。(2012.2.9)


「モダニズム建築とラーメン構造」

20世紀の巨匠建築家 ル・コルビュジェ は有名ですが、
世界中の建物がラーメン構造で建てられるようになったのは
彼の構想のドミノ・システムが大きな影響を与えていると私は思います。

開放的な木造建築に慣れた日本人の私達から見るとどこが良いの?と思う人が多いと思います。

しかし積み上げられた厚い壁の構造でいかに穴をあけるかで苦労したヨーロッパの歴史からすると
四面開放された壁のないエレベーション(立面)は驚嘆に値したものだったと想像します。
もう少しこの絵をよく見てください。
床と梁が一体となっています。
1階の床が浮いています。(日本の桂離宮も同じように床が浮いています)
前面は柱から飛び出して床が出ています。これによって前面のファサード(正面)は
床のみに制約され、柱からも開放されます。ですから全面ガラスも可能になります。
側面と後面も柱から床が少し出してありますのでファサード同様開放されています。

日本人の私たちは、西洋の方ほどこのドミノに衝撃を持てないところが悲しいですね!


(2012.2.10)

                                                                                     


20世紀にこの工法を可能にした背景に鉄筋コンクリートと鉄骨と言う材料で前にも書きました、
柱と梁ががっしりくっついたものが可能になったためです。
日本の大工は木造で仕口と鳥居型の貫梁でがっしりくっついた剛性状態を造ってきたのは
本当の伝統文化と言っていいと思いますが、戦後の建設省の指導で木造工法が筋違で水平力を持たせる
指導になってからこの仕口と鳥居型の貫梁の文化は現在ほとんど消えてなくなった状態です。
とても残念に思います。(2012.2.13)



モダニズムの建築を可能にした建材は、鉄筋コンクリート、鉄骨、ガラスと言われます。
ラーメン構造で鉄筋コンクリートでこれを表現したのが ル・コルビュジェで写真はパリ郊外にあるサヴォア邸が代表でしょう





鉄骨でこれを表現したのがミース・ファン・デル・ローエでファンファース邸が代表作となります。


                                           


両方とも私の好きな建築です。

モダニズムの勉強のおさらいからスタートしたいと思って設計した私の処女作となります
荒古公会堂ですが巨匠の作品の後に出すと荒さと恥ずかしさでいっぱいです。




御口汚しでした。(2012.2.14)


「パルテノンと印籠」

コーヒータイムで!
最初に戻ってパルテノンは皆さん知ってのとおりギリシア、アクロポリスの丘にあります
現在は財政破たんで問題の多い国ですが古代ギリシャは自由な精神を輝かせた時代と私は見ています。
パルテノンが建設されたのが紀元前438年で今から2450年前になります。
その後ローマ時代のイタリアもギリシアの影響が強く残っていると思います。
ローマにありますパンテオンの写真です



紀元128年完成ですから1884年前です。パルテノンの列柱のモチーフが神聖化されています。
イタリアも現在財政破たん寸前ですね!
ルネッサンスもローマ、ギリシャ文明への回帰がきっかけです、
ミケランジェロの彫刻はギリシアの彫刻から多くの影響を受けていると
思います。
                                

次はパリにあります クロード=ニコラ・ルドゥー の ラ・ヴィレットの関門です1789年完成ですから223年前になります。
ルドゥーも夢のある私の好きな建築家の一人です。

次は皆さんよく知ってるホワイトハウス




そして最後は

                                     

パルテノンの神聖化された列柱の歴史でした。
こういうのいつまで続くのでしょうね?
水戸黄門の印籠に似た所もある様な?
(2012.2.15)

「ライト・ガウディー・アールヌーボー」

話を戻してラーメン構造ですが、自然界にはこの構造は見受けられません。
力が水平に移動して接合部で無理して柱に伝えるような感覚は私だけでしょうか?
構造の先生から「また意匠屋が勝手なことを言っている」という声が聞こえてきそうです。
また「鉄筋コンクリートも元々泥が鉄網に引っ掛かって固まったもの水平にフラットになってるのは?」
と変な疑問を持つのは私だけがおかしいのでしょうか?
自然界の木は大地から幹が片持ち(キャンティー)で、幹から枝もキャンティーで枝から葉もキャンティーで構成されています。(2012.2.16)

巨匠の中でフランクロイド・ライトはキャンティーを多く使った建築家です。ライトのキャンティーはただ木とは違って水平のキャンティーになります。



ライトは有機建築を唱えていますから自然の力の流れには興味を持っていたと思われます。写真は落水荘です。(2012.2.19)

もう一人の巨匠アントニ・ガウディーはもっと自然に興味を持って、自然の中に最高なものがあると信じそれを探求しました。
サクラダファミリアの構造曲線を出すためにワイヤーに錘をぶら下げてできた放物線を逆さにした実験は有名です。
間違いなく軸線にのって力が流れると思います。
少し疑問を持たれる方もいると思いますが、複雑に見えるガウディーの建築ですが構造的には一番シンプルなのです。

                            

ガウディーは同時期に起こった美術運動のアールヌーボーの影響を強く受けています。
アールヌーボーは様式的な装飾から脱皮して自然をモチーフにした分業生産活動を含めた活動で
私は20代中ごろ建築に行き詰まって建築より工芸の方に美があるのではと
日本の工芸に興味を持ち旅をした時に出会った、分業で生産される鍋島焼とアールヌーボーが一致するところが多い事に気が付きました。


         
アールヌーボーのパリ地下鉄入口                   第13代今右衛門作

故第十三代今右衛門さん(人間国宝)にそんな話を3時間余りも付き合っていただいた35年前が思い出されます。
アールヌーボーは20年ほど続きましたが、鍋島焼は江戸時代から現代まで続いています。(2012.2.20)

コーヒータイムで!
建築は何百年と残るものと10年足らずで壊されるものもあります。
残る建築と無くなる建築と言う尺度で建築を評価すると。
私の評価ではアールヌーボーの建築物は残る可能性が高く
ラーメン構造のモダニズム建築は無くなる確率が高い
こういう見方は私だけの感覚だろうか?
これは残したい、これは捨ててもいいという価値観でモダニズム以後を評価してみると・・・・
(2012.2.21)

コラム2に続く                                             コラム  最新へ